「三河は生産技術の総本山」トヨタ副社長、雇用維持強調

2010/12/25付
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トヨタ自動車の新美篤志副社長は24日、「三河地域はトヨタの生産技術の総本山」と述べ、生産の効率化は今後も愛知県内の同社拠点が主導するとした。円高で国内生産の採算は厳しいが雇用を守る姿勢も改めて強調した。だが部品・設備メーカーは小型車生産の東北地域への集約、設備投資圧縮などの影響を免れず、技術力やコスト競争力の強化が求められる。

同日の生産関連の説明会で、新美副社長は下山工場(愛知県みよし市)のエンジンの新ラインを紹介。今後稼働する米ミシシッピやブラジルの工場の新型塗装ラインは、開発から国内の仕入れ先が参加したことなどを挙げ「日本でしかできない技術がある」と述べた。設備投資先は愛知以外の地域であっても、その技術基盤は愛知で培う方針だ。

競合他社が進めるアジアからの部品輸入については「低コスト国では停電やストライキなどで生産が途切れることもあるが、日本では(部品会社が)安定した生産を実現している」と発言、慎重な姿勢を示した。雇用についても「今採用している人たちの雇用は守らないといけない」とした。

今後も愛知県内の人材や取引先といった事業基盤をベースに収益改善を目指す姿勢だが、部品や設備会社への波及効果は弱まる可能性が大きい。トヨタは台数が稼げる小型車の生産について、関東自動車工業の岩手工場(岩手県金ケ崎町)と、2011年1月に稼働するセントラル自動車(宮城県大衡村)に集約する方針。

設備投資は「今後約5年は今期並み(6700億円)を維持する」としており、ピークだった06年3月期の1兆5000億円の半分以下の水準が続く見込み。取引先各社はトヨタの環境対応車戦略や設備効率化に適応する技術力が求められる。

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