2018年8月21日(火)

リニア開発が加速 非接触で電気供給、超電導で省エネ

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2011/9/25付
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 東海旅客鉄道(JR東海)が2027年の開業を目指すリニア中央新幹線(東京―名古屋)をめぐり、営業運転に向けた技術開発が加速している。照明など車両内で使う電気を非接触で供給する「誘導集電」導入にメドをつけたほか、心臓部である「超電導磁石」の改良も進む。研究が始まってからほぼ半世紀がたち、開発は最終段階を迎えつつある。

延伸工事前最後となる走行試験を行う超電導リニアモーターカー(21日、山梨県都留市)

延伸工事前最後となる走行試験を行う超電導リニアモーターカー(21日、山梨県都留市)

 山梨県内のリニア実験線で21日、台風15号による暴風雨のなか、営業目標速度の時速500キロでのラストランが行われた。試験は9月末で終了し、13年末をメドに延伸する実験線で再開する。

 山梨実験センターはリニア実用化を目指して97年に走行試験を始め、世界最高速度(581キロ)の達成など基盤技術を築いた。同センターの遠藤泰和所長は「実用へ道筋をつける目的を果たせた」と評価した。

 ■開発費6000億円

 現在の18.4キロ(山梨県大月市―都留市)から、13年末をめどに42.8キロ(笛吹市―上野原市)に延ばす。建設費は約3550億円を予定する。超電導リニアの実用技術の開発などでJR東海が投じるのは累計で6千億円を超える。

 その成果のひとつとして、このほど「誘導集電」と呼ぶ非接触で電気を送る技術を確立した。リニアは一般的な鉄道と異なり、地上から浮上して走行。パンタグラフもないため、従来は外部から車両に送電する手段がなく、照明や空調に使用する電気を発電するためにガスタービンを積むことを想定していた。

 誘導集電は、車両の下と地上それぞれに電磁コイルを設置する。地上のコイルに電気を流し、その上を車両が通ることで磁界を変化させ、車両側のコイルにも電気を発生させる仕組みだ。この結果、ガスタービンを搭載しなくてすむようになった。

 ■10センチ浮上

 車両を走行させる技術も進化が期待される。

 リニアが浮かび上がり高速で走れるのは、コイルに電気を流すことで生まれる強力な磁力を応用している。軌道となるガイドウエーの壁に推進コイルと浮上コイルを並べ、車両側の側面に「超電導磁石」を搭載。車両が通る瞬間、推進コイルに電気を流すことで車両が前方に進む。

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