2018年9月25日(火)

愛知の障害者雇用者数、過去最高の2万5000人

2013/12/24付
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 愛知県で県内の障害者を雇用する動きが広がっている。愛知労働局によると、今年の障害者の雇用者数は約2万5千人と過去最高を更新。法定雇用率が引き上げられたことを背景に、就職説明会への参加を希望する企業も増えている。ただ、全国的に見れば愛知県の雇用率は低水準。関係者は「愛知に多くある中小企業にどう雇用してもらうかが課題」としている。

 「障害者にできる仕事を探すため、各学部の業務を洗い出した」。ここ数年は雇用率が1%台後半と、法定雇用率を下回ってきた名古屋大は2011年、障害者雇用を進める「業務支援室」を設置。2年かけて環境づくりを進め、今年になって2.35%を達成した。

 業務内容は当初、コピー用紙の補充や再生紙回収など単純作業が多かったが、園芸の管理や学内印刷物の受注など複雑なものに拡大。障害者に保育園内の日々の消毒を任せた結果、「子供の感染症が目に見えて減った。運営の一翼を担い、なくてはならない存在」(業務支援室)になった。

 これまで障害者数が十数人程度だったいすゞ自動車東海北陸(名古屋市)は昨年後半、重度を含めた知的障害者ら7人を作業服のクリーニング担当として採用した。法定雇用率を上回ったうえ、「『仕事ができることがうれしい』という姿勢が、社員の刺激になっている」(担当者)という。

 愛知労働局によると、今年6月の県内の民間企業の障害者雇用者数は約2万5千人で、前年同期比約1380人増。法定雇用率引き上げが引き金だったといい、「コンプライアンスや企業イメージを意識し、雇用を検討する企業が増えている」(愛知労働局)という。年2回開いている障害者の就職説明会も、約200ある参加企業の枠がすぐに埋まるほどだ。

 ただ、民間全体の雇用率である1.68%は全国の都道府県別で41位。特に50~99人の事業所が1.28%と低い。労働局は「中小企業は障害者の採用経験がなく、関心があっても二の足を踏んでいる」と分析する。

 こうした企業と障害者をつなぐ試みもある。「外注している洗濯を障害者の仕事にしませんか」「事務を軽減すれば社員の残業も減りますよ」――。障害者の職業指導や訓練を手がける就労移行支援事業所「マーム」(名古屋市中区)は、企業を月1回ペースで訪問し、障害者が可能な業務を提案している。

 山崎尚樹所長は「『やってもらう仕事はない』と誤解している企業は多い。能力に応じてできることはたくさんある」と話す。就職後のフォローも重要。マームでは就職直後は毎日、その後も月1回以上は就職先を訪問し、勤務状況や悩みなどを聞いている。「企業に定着させることが一番大事。就職させて終わりではない」と強調する。

 マームの支援を受け、法定雇用率を上回る約20人を雇っている名古屋ダイハツ(名古屋市)の担当者は「企業だけでは障害者の雇用を支えきれない。保護者、卒業した学校、支援事業所と組んだ継続的なケアは不可欠」と指摘している。

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