2019年2月16日(土)

命奪う「名古屋走り」 事故死ワースト脱却へ苦闘

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2012/7/12付
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交通事故死者数、全国ワースト1位。昨年、こんな不名誉な記録に甘んじたのが愛知県だ。今年も全国最多を走り続けている。「名古屋走り」と皮肉られる県民の交通マナーの悪さが、事故が減らない理由の一つとされている。警察や企業はドライバーの意識向上に躍起となっているが――。

7月上旬のある平日の午後、名古屋市を東西に走る若宮大通の交差点で、右折車線に並んでいた1台の乗用車がいきなり左車線に進入した。進路変更が禁じられている黄色線をウインカーを出さずに越え、周囲を確認した様子もうかがえない。たまたま左車線に車は走っていなかったが、一歩間違えば大事故につながりかねなかった。

■車線またいで走行

愛知県警の白バイが摘発すると、運転していたのは20歳代の女性。違反理由は「美容院の時間に遅れそうだったから」。右折車線が混んでいたので直進することにしたといい、「捕まると思わなかった」と意外そうな表情さえみせた。

全国ワースト1の交通死者数。その裏には今回のようなあまたの「ヒヤリ・ハット」が控える。白バイの男性巡査部長(37)は「違反は年齢、男女を問わない。周りを考えて運転すれば違反や事故は減るはずだが……」とため息をつく。

車線変更を繰り返す。車線をまたいで走る。信号が赤に変わる直前に交差点に突っ込む――。愛知県民のドライバーのマナーの悪さは、名古屋走りの言葉とともに全国区になった。

東京から名古屋に移り住んだある男性会社員は「停車中の車がウインカーを出さずにいきなり発進してきたり、強引な割り込みをしてきたり。名古屋は好きだが、名古屋走りは大嫌い」と憤る。

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