被告の弁護士、起訴内容認める 名古屋地検、初の可視化

2011/8/11付
保存
共有
印刷
その他

成年後見人として預かっていた預貯金を横領したなどとして、業務上横領罪などに問われた愛知県弁護士会所属の弁護士、広嶋聡被告(35)の初公判が10日、名古屋地裁(神原浩裁判官)であり、同被告は「間違いありません。ご迷惑をおかけしました」と起訴内容を認めた。

同事件では、名古屋地検特捜部が初めて取り調べの録音・録画(可視化)を実施した。

検察側は冒頭陳述で、広嶋被告が仕事上の不手際で所属事務所から給料を減額されるなどし、「経済的な不安を抱えるようになった」と指摘。かねてのめり込んでいたFX取引や競馬などに投資したが損失が拡大、成年後見人として預かっていた財産の着服を決意したと主張した。

一方で弁護側は、被告が事件を受けて解雇されたことや、被害弁償の準備がある点などに触れ、情状酌量を求めた。

起訴状によると、広嶋被告は2009年7月から10年9月、成年後見をしていた愛知県内の男性の預貯金計約1510万円を無断で引き出すなどして横領。名古屋家裁に偽造した預金通帳のコピーを提出したとされる。

同事件で名古屋地検特捜部は当初、取り調べを全面的に可視化する方針だったが、逮捕から5日目に同被告が拒否したため中止した。捜査関係者などによると、広嶋被告は可視化を中止した後に詳細な動機などを供述し始めたという。

特捜部が手掛ける事件での可視化試行は、昨年の大阪地検の捜査資料改ざん・隠蔽事件を受けた検察改革の柱。冤罪(えんざい)防止につながるとの指摘の一方、捜査現場からは否認事件などで「真実に迫る供述が得にくくなる」(検察関係者)との懸念も出ている。

日経電子版が最長2月末まで無料!
初割は1/24締切!無料期間中の解約OK!

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]