2019年5月23日(木)

派遣契約打ち切り、三菱電機に慰謝料命令 名古屋地裁

2011/11/3付
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派遣先の三菱電機名古屋製作所(名古屋市東区)で一方的に雇用契約を打ち切られたのは不当として、元派遣社員の男女3人が三菱電機に慰謝料の支払いなどを求めた訴訟の判決が2日、名古屋地裁であり、田近年則裁判長は同社に計約140万円の支払いを命じた。正社員としての地位の確認については認めなかった。

判決によると、3人は請負や派遣社員として同製作所で勤務。2008年12月に契約期間の途中で解雇通告を受け、09年1~2月に派遣会社が解雇した。

判決理由で田近裁判長は「リーマン・ショックで雇用情勢が厳しい状況での突然の派遣切りで、経済的、精神的な打撃は甚大」と指摘。「ただでさえ不安定な地位にある派遣労働者の生活を著しく脅かし、派遣先として信義則違反の不法行為が成立する」と結論づけた。

さらに原告2人については業務請負会社の社員として派遣された「偽装請負」だったと認定。労働者派遣法の制限を超えて長期間にわたって就業させていた点に触れ、「規則をないがしろにしながら、一方で自社の生産の都合で派遣契約を中途解約したのは身勝手も甚だしい」と述べた。

判決後に記者会見した原告の男性(45)は「これまで追及されてこなかった派遣先企業の責任が認められ、うれしい」と話した。原告側代理人の弁護士は「同様の事案は全国で訴訟になっているが、派遣先の責任を認めた例は少なく意義がある」としている。

三菱電機の話 当社の主張が認められず、残念である。今後は判決の詳細を検討して対応したい。

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