「盗めないバイク造って」 愛知県警、3社に対策要請

2010/7/2付
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増加傾向のオートバイ盗に歯止めをかけようと、愛知県警は国内のメーカーに盗まれにくい構造の車体を造るように要請した。配線を直結してエンジンを動かす手口が増えており、配線を複雑にするなどして被害を減らすのが狙い。バイク盗は少年が手を染めやすく、より重大な犯罪につながる恐れもある。

県警によると、昨年のバイク盗難件数は5238件と前年比11%増。2000年以降減り続けていたが、08年から2年連続で増加し、09年の被害総額は約3億9300万円に上った。今年も5月末までに1875件を確認。前年よりペースは鈍いものの、全国ワースト7位と依然として多い状態が続いている。

盗難件数の増加を受けて、県警は今年2~4月に被害にあったバイク96台の調査を急きょ実施。4割にあたる35台がフロントカバーを壊して配線を直結し、エンジンを動かす手口で盗まれたことが分かった。

捜査関係者によると、従来ははさみやドライバーを鍵穴にねじ込んで鍵を壊し、エンジンをかける手口が主流だった。こうした被害を防ごうと鍵穴にシャッターが付いたバイクの普及が進んだため、配線を結んで盗むケースが増えているという。

インターネットでは「原付きを鍵なしで盗む方法」「窃盗マニュアル」などと題して車種に応じた配線の直結方法を説明するサイトも存在し、掲載された情報を頼りにした少年らの犯行もあったという。

こうした状況を受けて、県警は6月、被害品の約8割を占める国内のバイクメーカー3社に盗難防止対策の強化を要請。簡単に盗まれないように、エンジンの配線を複雑にしたり、いじられないようにしたりするなどの改善策を講じるように求めた。

県警地域安全対策課の担当者は「バイク盗は軽い気持ちで中高生が手を染めやすい」と指摘。「盗難防止は別の犯罪の抑止にもつながる。業界と所有者が簡単に盗めないように自衛することも大切」と話す。

ただ、メーカーはこれまでもハンドルロックやイモビライザーなど車体の盗難防止機能には工夫を重ねており、対策を講じれば、それを上回る新たな手口が生まれる、いたちごっこが続いている。

ある国内メーカーの担当者は「直結で盗まれないバイクを」という県警の要請について、「配線に触れるとエンジンがかからなくなるような機能を装備しているバイクもあるが、機能を無効にする装置がすでに出回り始めている」と現場の実情を明かした。

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