石屋製菓社長「『面白い恋人』面白くない」 吉本提訴

2011/11/28付
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 石屋製菓(札幌市、島田俊平社長)は主力商品「白い恋人」人気に便乗する模倣品の排斥に乗り出す。28日、白い恋人の商標権を侵害したなどとして、土産菓子「面白い恋人」を企画・販売する吉本興業など3社を札幌地裁に提訴した。石屋製菓では、台湾で模倣品を販売する現地企業への提訴も検討する。白い恋人はアジア観光客の土産品として人気を集めるなどブランド価値が高まっており、模倣品への厳格な対応が必要と判断した。

石屋製菓の「白い恋人」(左)と、販売差し止めを求められた「面白い恋人」(28日、札幌市)=共同

 「中国(の模倣品)も顔負けだ。面白くない」。28日、札幌市内で会見した島田社長は憤りをあらわにした。石屋製菓によると、「面白い恋人」は白い恋人と商品名がほぼ同じで、「パッケージの外観も似ている」(代理人の大川哲也弁護士)。商標権を侵害したなどとして、吉本興業などに販売差し止めと廃棄を求めた。今後、損害賠償請求も検討する。

 島田社長が面白い恋人の存在を知ったのは昨年夏ごろ。当初は大阪市内の吉本系列店の販売にとどまっており、「正直びっくりしたが、パロディー商品としてすぐに販売も終わると思った」。

 だが、販路がJRの新大阪駅や京都駅、関西国際空港などの土産物店に拡大。さらに、東京都千代田区の東京交通会館内でまで売られるようになった。道内での販売を検討しているとの情報も入り、「悪のりが過ぎる。もう看過できない」(島田社長)とし、提訴に踏み切った。

 吉本側とは事前交渉はしなかったという。あえて訴訟という強硬手段に出た背景には、白い恋人が売り上げの8割弱を占める基幹商品であり、「白い恋人ブランドを守れるか否かが石屋製菓の存続を左右する」(島田社長)からだ。都内で白い恋人と間違って面白い恋人を購入したという顧客から数件の苦情が寄せられるなど、ブランド価値を低下させかねない例も出てきた。

 国内では他にも模倣品が出回っており、全国的な知名度のある吉本興業への提訴で、こうした動きをけん制する狙いもある。

 同社は白い恋人の広告費に年間5億円を投じるなどブランド価値向上に力を入れてきた。最近ではアジア観光客の人気も高まっており、今回の提訴は商標権を含めた同社の知的財産をどう守っていくかの戦略の行方を占う試金石となる。

 吉本興業は28日、「突然の提訴で驚いている。訴状を見て、適切に対応したい」とのコメントを発表した。

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