ウェルネット、一高たかはし売却 決済システムに集中投資
ウェルネットは24日、液化石油ガス(LPG)販売を手掛ける子会社、一高たかはしの株式を、同業のサイサン(さいたま市)に43億円で売却すると発表した。"元親会社"を売却し、拡大が続く決済システム関連に集中投資して、成長を加速する。
ウェルネットは元々、一高たかはしの電算部門が独立して設立された。長らく一高たかはしが親会社だったが、ウェルネットの方が売上高が大きくなり時価総額も逆転した。この"親子逆転"を解消するために昨年6月にウェルネットが一高たかはしを完全子会社化した。
両社の事業領域は大きく異なり、「それぞれの事業価値向上のためには今の体制を続けるのは得策ではない」(ウェルネットの柳本孝志会長)と判断し、一高の売却を決めた。一高を買収したサイサンは連結売上高で540億円と業界大手。営業地域が重ならないほか、産業用・医療用ガスの販売など一高が手掛けていない事業もあり、大きな相乗効果が見込めるという。
今回の売却で得た43億円は本業の決済システム事業や電子チケット事業の拡大、新規事業への進出などに当て、成長を加速する元手とする。柳本会長は「配当性向を33.3%以上に高め、早期に東証に上場する」方針も明らかにした。
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