2019年8月25日(日)

阿寒や知床の観光協会、自前のツアー企画販売 旅行業に参入

2011/6/16付
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道東の観光協会が相次いで旅行業に乗り出す。阿寒観光協会まちづくり推進機構(釧路市)がこのほど総会で議決し、知床斜里町観光協会(斜里町)も理事会で方針を決めた。地域の協会が自前でツアーを企画・販売することで、大手旅行会社では体験しにくい地元ならではの旅の魅力を観光客にアピールする。東日本大震災の影響で道内観光客が減少する中、連泊需要を掘り起こす狙いだ。

特定非営利活動法人(NPO法人)の阿寒観光協会は今月下旬、旅行業に乗り出すため道に定款の変更を届け出る。2カ月間公告し認証を得た後、改めて道に地域限定のツアーなどを実施できる第3種旅行業の登録を申請する。今秋をメドに自前の旅行商品の販売を始める見通しだ。

カヌーや星座観測など雄大な自然を生かした体験ツアーを企画するほか、国の重要無形民俗文化財に指定されているアイヌ民族の古式舞踊を通じて文化体験をしてもらうなど、阿寒ならではの商品を充実させる。

また、ジャガイモ掘りや乳牛の乳搾りができる隣接の弟子屈町などをツアーに組み入れ、個人客らのニーズに合った提案をしていく。周辺町村も取り込むことで地域の魅力を底上げし、連泊する客の獲得につなげる。

知床斜里町観光協会も職員採用など旅行業参入の準備を始めた。協会自ら旅行業の登録申請するか、出資者を募り新会社を設立するかは今後詰める。海外での募集型の企画旅行を除けば、業務を広く取り扱える第2種旅行業の登録を目指す。

観光協会による旅行業務は、旭川市や富良野市、美瑛町など道央ですでに始めており、道東にも波及した形だ。地元の観光資源をツアーに取り上げることで、大手旅行会社にも有力な観光コースとして売り込むことができ、手数料収入という新たな自主財源確保の足掛かりにもなる。

道東ではここ数年、中部や関西からの直行便が運休し、飛行機も小型化する傾向にある。東日本大震災の影響も加わり、本州からの観光客が減少している。とはいえ、仏ミシュラン社が発行する旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」(フランス語版)の改訂第2版で、知床国立公園や阿寒湖、摩周湖が最高の「三つ星」評価を得るなど、道内でも有数の観光資源を誇る。

道東観光の販促を担う「ひがし北海道観光事業開発協議会」の野竹鉄蔵事務局長は「この評価を機に、連泊しながら地域をじっくり楽しんでもらえるよう、広域で連携し魅力を売り込みたい」と語る。

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