札幌の分譲マンション、新規供給13%増 1~6月

2010/7/14付
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札幌圏の分譲マンション市況に"薄日"が差してきた。激しい値下げ競争で在庫処分が一巡。1~6月の新規物件の供給戸数は前年同期比13.7%増となり、成約戸数は約47%増えた。市中心部で駅から近い物件や景観が良い物件の売れ行きが好調なほか、創成川の東側の「創成川イースト」と呼ばれる地区周辺で開発が加速している。

緑に囲まれた知事公館のすぐそばで建設中の「パークホームズ知事公館フォレストレジデンス」。三井不動産レジデンシャルが5~6月に計37戸を発売し、すでに9割近い32戸(12日時点)が成約済みだ。坪単価は130万円代と札幌圏では高めだが、売れ行きは好調だ。

日本グランデ(札幌市)が建設している「グランファーレ札幌伏見レジデンシャルスイート」も4月発売の35戸、5月発売の13戸がそれぞれ発売月のうちに完売した。庭園温泉などの共用施設が特徴で、同社は「見学者のうち成約につながる歩留まりも昨年より良い」(事業部)。7月に2棟の新規物件を売り出した、じょうてつ(札幌市)も「現地モデルルームで案内が1日埋まる日もあり、引き合いは強い」(営業部)という。

住宅流通研究所(札幌市)によると、市況回復の目安となる新規物件の供給は1~6月が1053戸で、前年同期に比べて13.7%増えた。地場大手のクリーンリバー(札幌市)が一気に5棟(400戸強)を発売するなど、開発が動き出した。新規物件の成約戸数は578戸と同約47%も伸びている。入谷省悟所長は「在庫処分が進み、新物が増えたことで買い控えていた客が動き出した」とみる。

新規販売の激戦区の1つとなっているのが、若者向けの飲食店などが増えている「創成川イースト」地区周辺だ。クリーンリバーは5月から、札幌市営地下鉄東西線バスセンター前駅から徒歩3分の「フィネス大通東グランシティ」の販売を始めた。市中心部に近い好立地にもかかわらず、坪単価104万円と抑え、2カ月連続で2ケタの成約を維持している。

同駅から徒歩4分では三井不動産レジデンシャルが「パークホームズ札幌大通イーストレジデンス」を売り出し、6割強が契約済みだ。ホテルやゴルフ場、映画館など全国1万カ所以上の提携施設が割引料金となるサービスを利用できる。8月には日動(札幌市)が創成川イーストの北側で、新規物件を売り出す予定で、開発競争が激化している。

大手不動産関係者によると、「公共工事が減った建設会社は受注価格を下げてきている。地価も下落し、開発には追い風」という。

ただ、1~6月の成約戸数は、在庫分を含めると同14.9%減と依然として水準は低い。道内の雇用や所得は大きく改善しておらず、開発会社の一部は新規着工を見合わせており、本格回復にはまだ時間がかかりそうだ。

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