HAC債務超過、北海道庁も負担へ 数千万円の債権放棄検討
日本航空による北海道エアシステム(HAC)の再子会社化で、道庁と日航がHACの債務超過額をそれぞれ負担し、今年度内にも解消する方向で調整していることが2日、分かった。道庁は債務超過の解消に向け、約3億6千万円あるHACへの貸付金のうち数千万円を債権放棄することなどを検討している。
HACは2013年3月期に2億9600万円の最終赤字を計上、期末時点の債務超過額は1億1600万円だったが、13年度末にさらに増える見通し。債務超過の解消は再子会社化に向けた最大の懸案だった。
高橋はるみ知事は2日の道議会で、自民・道民会議の道議の質問に対し、債務超過の解消について「HACの既存株主が大きな損失を被らず、道財政への影響を最小限にとどめることなどを前提に検討する必要がある」と話した。
高橋知事は道庁の対応として貸付金の一部の返済を免除する考えを示し、日航の出資比率の引き上げには「道庁が保有する株式の一部譲渡などが考えられる」と述べた。日航との詳しい負担の比率は今後詰める。
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