肉牛肥育の国分牧場、自社で直販 履歴管理徹底し安心感訴え

2012/2/1付
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 肉牛の肥育を手掛ける国分牧場(埼玉県東松山市、国分唯史社長)は自社で育てた牛肉を消費者に直接販売する。肥育から販売までを一貫して手掛けることでトレーサビリティー(生産履歴の管理)が徹底できるのが特徴。消費者の食の安心・安全への関心が高まっていることに対応する。中間流通コストの削減もできるため、安心感と価格の低さで需要を開拓する。

 国分牧場はホルスタイン種など乳用種のうち、乳牛として利用できない去勢したオスの牛を食肉用として肥育している。飼育頭数は約300頭。生後7~8カ月の子牛を購入し、13カ月程度かけて出荷段階まで肥育している。これまですべて農協などを通して出荷してきた。

 このうち一部を自社の直売所やインターネット上で販売する。すでに東松山市内に直売所を開設、野菜などを販売している。まず2012年は10頭分の直販を目指す。

 消費者に直接販売する背景は消費者の食に対する意識の変化がある。飼料の稲わらが放射性物質に汚染されていた問題などで、どこでどのように生産・流通したのかについての関心が高まっている。と畜や加工の一部を外部業者に委託するが、それ以外の過程をすべて自社で手掛けるため、子牛からの生育状況や与えた飼料などまで一括して把握できる。

 中間流通コストを削減できるメリットもある。通常のスーパーよりも最大で3割程度安い価格で販売できるという。

 関東農政局によると、乳用牛で一貫飼育・加工するのは全国でも珍しいという。豚肉では直販が進んでおり、県内でも埼玉種畜牧場(サイボクハム、日高市)が手掛ける。ただ、牛肉は1頭の肉の量が多いことや、部位ごとにとれる量が違うことなどから進んでいないという。

 今後は地元農家や食品会社との商品開発なども進める方針だ。国分牧場の11年12月期の売上高(見込み)は約1億円。

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