信州大、環境技術の研究拠点発足 LEDや太陽電池関連素材

2011/11/1付
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信州大学は発光ダイオード(LED)や太陽電池といった環境関連技術の研究開発を強化する。工学部(長野市)内に関連素材の新たな研究組織として、「グリーンマテリアル・デバイス研究開発センター」を11月2日に発足させる。サファイアやシリコンなどの機能性材料の製造技術から応用先の研究まで、分野を超えて幅広く開発。企業との共同研究も促進し、先端技術の早期事業化を目指す。

不二越機械工業の装置で製造した人工サファイア

同センターにはLEDの基板材料となるサファイアの育成技術を研究する電気電子工学科の干川圭吾客員教授や、環境機能、情報など専門分野の異なる教授や研究員らが幅広く参加する。センター長には工学部の岡本正行学部長が就く。

サファイアなどの結晶材料の量産技術を研究する「結晶材料育成」、新たな光触媒や電池材料を研究する「機能性材料合成」、それらの材料の応用先を研究する「応用デバイス開発」の3部門でスタートする。今後、繊維学部や医学部など他学部からの参加も促す。

全体会議を2カ月に1回程度開き、研究の進ちょくを報告し合うほか、他の部門で進んでいる研究内容への要望を出すなどして実用化を見据えた研究開発を促進する。

産学共同研究も加速させる。従来は学内でも伝わりにくかった情報を今後はセンター内で共有。企業との秘密保持契約を守りながら、大学側から企業へ新たな研究開発の声がけが可能になるといった効果を期待する。

工学部に開設する研究センターとしては5例目。従来は研究内容の近い教授らが集まる向きが強かったが、新センターは分野を超えて幅広く協力する。同学部のサファイアの育成技術研究は不二越機械工業(長野市)が出資しており、企業との連携が深いのも特徴だ。

人工サファイアについては不二越機械がこのほど直径4インチのサファイア育成装置の出荷を開始。国内でサファイアが大量生産できるようになればコスト削減効果が期待できる。センターではシリコンやゲルマニウム、窒化ケイ素などの素材の高度化や量産技術の開発、高効率な太陽電池やリチウム電池の研究を進める。

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