干し芋から甘味料 幸田商店、砂糖高騰で代替狙い開発へ

2011/10/27付
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農産物加工品の製造・販売を手掛ける幸田商店(茨城県ひたちなか市、鬼沢宏幸社長)は主力の干し芋を使った甘味料の開発に乗り出す。砂糖より低カロリーで甘さが控えめなのが特徴。価格が高騰する砂糖の代替品として食品会社などの業務需要を見込み、早ければ来年にも商品化を検討する。

表面が白く硬化する「シロタ」と呼ばれる部分が発生し、従来は廃棄していた干し芋を使う。シロタは水分含有量が低いところに発生し、雨が少なく乾燥した年にできやすい。固くて食べづらく、見た目もよくないため商品価値を落とすとされてきた。

ただ、シロタは麦芽糖などが固まったものでほんのりと甘く、カロリーも白砂糖より2割ほど少ない。このため、菓子や健康食品の甘味料やイモの風味を出す材料として食品会社などに販売する検討を始めた。

食品製造などに使いやすくするためには干し芋を粉末にするのが最適と判断。熱風を吹きかけて固く乾燥させ、粉にする。現在、水戸市内など数店の和洋菓子店の協力を得て実用化に向けた試験を進めている。

健康志向の高まりを追い風に、きな粉を混ぜるなど付加価値を付けた商品の開発にも取り組む。価格は1キログラム500円程度を想定。シロタ付きの干し芋は年間30トン前後生じており、全てを甘味料として商品化すれば年間1500万円前後の売り上げになるとみている。砂糖の同200円程度に比べて高いが、イモの風味を出す機能などを売り物にする。

粗糖(精製前の砂糖)の国際価格は新興国の需要増や投機資金の流入などで上昇。砂糖の出荷価格も上がっている。近年は消費者の健康志向もあって、砂糖以外の甘味料に対する食品会社の関心が高まっている。

茨城県は国内最大の干し芋産地。同社は県内大手で、2011年4月期の売り上げは前の期を2.5%上回る約20億5千万円。今期は東日本大震災後に仕入れが滞り、シロタが生じた干し芋を一時的に取り扱い、予想を上回る8千個を販売した。震災の影響から立ち直り、前期並み売り上げを目指す。

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