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震災で新潟県の重み増す 日本海側の物流・交通の要に

東日本大震災で太平洋側の鉄道や道路、港湾に大きな被害が出たことを受け、日本海側の物流や交通の拠点として新潟県の重要性が高まっている。新日本海フェリー(大阪市)では、貨物や旅客輸送が大幅に増え、新潟と秋田などを結ぶ航路を増便した。日本貨物鉄道(JR貨物)が東北に運ぶ物資の8割程度は新潟を経由しており、列車を増発している。

新潟港と秋田、北海道の小樽や苫小牧を結ぶ新日本海フェリーの航路は、震災以降に利用が大幅に増えた。同社新潟支店によると、旅客と車両輸送は通常時の2倍に、貨物は1.5倍に増えているという。貨物については多すぎて載せきれない便も出ている。

太平洋側の物流網が回復しないため、製品類を日本海側の航路で北海道に送る企業が増えた。自衛隊の利用もあるという。新日本海フェリーは利用増に対応するため、毎週水曜日に新潟から敦賀(福井県)に向かっていた便を、新潟から秋田を経由して苫小牧に行く便に変更した。小樽行きでも臨時便を出す。

鉄道輸送でも新潟の存在感が高まっている。JR貨物新潟支店によると、東北への鉄道貨物輸送は現在、北海道からと日本海側からの2ルートがあり、全輸送量の7~8割を日本海側ルートが占めているという。

同社では首都圏などから新潟経由で東北地方に救援物資や燃料などを送っている。18日から盛岡行きの石油専用列車を走らせており、25日には郡山行きの専用列車も運行を始めた。

郡山行きは石油を積んだタンク貨車を磐越西線用の機関車につなぎ替えるために、新潟貨物ターミナル駅(新潟市)を活用する。また、郡山周辺にある工場の製品類を輸送するため、郡山からトラックで新潟にコンテナを運び込んで、列車で全国に送るサービスを25日に始めた。

県内のトラック業界も東北への救援物資輸送に奔走している。新潟県トラック協会はこれまでに、10トントラック約120台を東北地方に送り込んだ。生活必需品のほか、福島県にある東京電力の原子力発電所の事故対応で使用する防護服などを輸送した。

太平洋側の物流、交通網の復旧には、なお時間がかかる見通しだ。新潟県は新潟東港で進めるコンテナターミナルの増強工事を2週間ほど早め、5月中にコンテナ船が3隻同時に荷役できるようにする。

県は「被災地支援を含め、新潟が太平洋側の物流、交通機能の一部を補う体制を官民で整える必要がある」(県幹部)としている。

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