三陸ジオパーク誕生 青森・岩手・宮城沿岸、南北300キロ
青森、岩手、宮城3県にまたがる沿岸地域が24日、「三陸ジオパーク」に認定され、南北300キロメートル、約6千平方キロメートルに及ぶ国内最大のジオパークが誕生した。今後、5月に指定された三陸復興国立公園とも連携し、従来型観光に地質学や地理学など科学的視点も組み込んだ「ジオツーリズム」など新たな三陸観光の魅力発信に、広域が一体となり取り組んでいく。

この日の夕方、日本ジオパーク委員会(茨城県つくば市)から認定の電話を受けた三陸ジオパーク推進協議会の山本正徳会長(岩手県宮古市長)は「三陸が一丸となってジオ(地球活動)をテーマとした観光振興に努めることが復興の加速や地域活性化につながる」と喜びを語った。達増拓也岩手県知事も「先進地域の事例を学びつつ三陸の魅力向上に取り組んでほしい」とコメントした。
三陸ジオパークのテーマは「悠久の大地と海と共に生きる~震災の記憶を後世に伝え学ぶ地域へ」。震災の経験やその困難を克服する過程を世界に発信、繰り返す地殻変動がもたらす恵みや自然の豊かさも伝えていく。地形や地質を観察できる「ジオサイト」が種差海岸(青森県八戸市)や浄土ケ浜(宮古市)、唐桑半島(宮城県気仙沼市)など48カ所。その中に見どころとなる「ジオポイント」が130カ所ある。