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イカ釣り漁船を災害時電源に 東京海洋大がシステム

岩手県久慈市周辺で整備へ

東京海洋大学は船舶の電源を活用した災害時の電力供給システム作りに乗り出す。地震などで大規模な停電が発生した際、港に停泊する船で発電して電気を送る。災害発生時から電力供給が復旧するまでの間、病院など優先度の高い施設に船から送電できる設備を整える。第1弾として来年度にも岩手県久慈市周辺で整備したい考えだ。

同大の刑部真弘教授や毛利邦彦客員教授が提唱しており、これを実用化する。すでに岩手県久慈市や洋野町、野田村などと共同で、調査費などにあてるため、経済産業省の補助金を申請した。

船舶に搭載する発電機は出力が大きい。例えば同大が所有する船舶「汐路丸」の場合、出力は500キロワット。一般家庭約200世帯分の消費電力に相当する。またイカ釣り漁船は大量の電灯を使うため、標準的な399トン級の漁船でも、一般家庭120~160世帯に対応できる300~400キロワットの発電能力を持つ。久慈市周辺ではイカ釣り漁船を使って電力を供給する計画だ。

船舶の電力を陸上で使うには、周波数や電圧を変えることが必要になる。このため、「船舶陸上電力供給施設」と呼ばれる施設を港に設置する。費用は2000万~3000万円の見通し。このほか、送電線の整備で1キロメートルあたり約200万円がかかるが、毛利教授は「出力500キロワットの自家発電装置を整備するには5000万円以上かかるため、自家発電装置よりも少ない投資でできる」と利点を強調する。

「船舶陸上電力供給施設」はもともと停泊中の船舶から出る排ガスを抑えるため、陸上から船に送電する設備。通常時は、この施設を使い、船舶のアイドリングを止めさせ、二酸化炭素(CO2)の排出を減らすこともできる。

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