栃木の「大麦」新用途探る 企業や自治体

2012/3/24付
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栃木県内で古くから主要作物として栽培されている「大麦」を、地産品などに活用する動きが企業や自治体で広がっている。菓子製造販売の大麦工房ロア(足利市、浅沼誠司社長)は宇都宮大学などと組み、大麦で育てた鶏の卵を使う洋菓子を開発。栃木県はビール麦の新品種を農林水産省に出願し、大手ビール会社に製品の原料として採用を働きかける。

ロアは養鶏の飼料に大麦を混ぜた「大麦卵」を使った洋菓子を販売する。大麦を精麦する際に大量に発生する皮やぬかは従来、廃棄していた。宇都宮大との共同研究で、飼料に配合しても卵の質が変わらないことが判明。飼料は通常、輸入品のトウモロコシの粉などを使うが、全体の5~6%を大麦に代替し飼料の国産化につなげる。

足利銀行や野村証券、県による県産農産物を扱った企業支援スキームの第1弾製品。足利銀や野村証券は顧客を通じ、販路の開拓に協力する。

まず「大麦卵」を使ったカステラを3月に発売。価格は1本1480円で、県内のロアの直営店やネット通販を通じ、月に5000本の販売を目指す。5月末にはプリンも投入する。

県は農業試験場がビール麦の新品種「アスカゴールデン」を開発。農水省への出願がこのほど認められ、品種の権利保護が始まった。アスカゴールデンはビール用に適した二条大麦。従来品より病気に強く、収量も多いという。

すでに佐野市や上三川町で試作を始めており、2012年産はサントリーホールディングスなど2社に130トン、13年産はキリンホールディングスなどを加えた4社に250トンを醸造試験用として供給する予定。量産用として指定品種に採用されることを目指す。

栃木県内の大麦の生産量は4万トン前後で推移し、二条大麦は全国一の収穫量を誇る。ただ、ピーク時に比べると生産量は約3分の1。輸入品に押され減少傾向にある。

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