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東北への燃料供給、徐々に拡大 カメイ、室蘭から海上輸送

東日本大震災で打撃を受けた被災地の燃料不足を解消するための全国から東北への燃料調達網が徐々に広がってきた。宮城県の塩釜港で地元商社や石油元売り会社が海上輸送した燃料の荷揚げを開始し、首都圏から盛岡市までガソリンや灯油を運ぶJR貨物の専用列車も1日2便に増えた。ただ、被災地の消費者まで十分な量を届けるにはなお時間がかかっている。

東北地盤の商社、カメイは24日、塩釜港で石油タンカーによる荷揚げを始める。JXホールディングスグループの室蘭製油所から海上輸送し、自社の塩釜貞山油槽所に運んでタンクローリーで東北6県の直営ガソリンスタンドなどに送る。

24日に届くのはガソリン1500キロリットルと軽油500キロリットル。ガソリンや軽油などの積載比率を変えながら、当面は2~3日の周期で室蘭から塩釜に送る方針だ。

22日の同港では前日に続き出光興産が手配した2隻目のタンカーや、エクソンモービルグループが手配したタンカーも入港した。石油元売り各社は塩釜港近くの油槽所を共同利用し配送を急ぐ。

塩釜港ではさらに5000キロリットル級のタンカーの入港準備を進めている。石油連盟によると宮城県内の石油製品消費量は震災前に1日当たり7500キロリットル。操業を停止している工場もあるため震災前よりも需要量は減っているが、それでも県は同4000~5000キロリットルが必要とみている。宮城県の村井嘉浩知事は22日「(県民らは)今週末までもうしばらく我慢してほしい」と話した。

陸路では日本貨物鉄道(JR貨物)が専用列車の運行を増やしている。18日に横浜から盛岡ターミナル駅までの燃料輸送を開始。21日から1日2便に増発した。震災前に仙台港から同ターミナルへ列車で運んでいた場合と、1日当たりでほぼ同量の燃料を輸送できるようになるという。

被災地ではなお燃料不足への危機感は強い。岩手県の達増拓也知事は22日の県災害対策本部の会議で、国に対し石油元売り各社が供給量を増やし、円滑に流通するため努力するよう働き掛けてほしいと重ねて要請。「元売りの本社や東北の支社はもっと努力すべきだ」と指摘した。

岩手県によると、消防や警察など緊急車両分はほぼ充足している。元売り各社のタンクローリー車も到着し始めており、乗用車や暖房用の燃料の不足状況は改善しつつあるという。ただ依然、ガソリンスタンド周辺の渋滞は解消していない。

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