2019年2月19日(火)

ヤマニシ、震災後初の造船 静岡の同業と提携し来春完成へ

2011/7/22付
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東北の造船大手、ヤマニシ(宮城県石巻市、前田英比古社長)は同業のカナサシ重工(静岡市)と業務提携した。東日本大震災に伴う津波で石巻本社の設備が被災したため、震災前に受注していた5隻のうち2隻をカナサシ重工の設備を借りて建造する。来年4月にも東日本大震災後、初の新造船を完成させる。石巻本社の設備の復旧も急ぎ、3隻目以降は本社設備で建造する計画だ。

カナサシ重工の設備で建造の準備作業を始めたのは、震災前に双日を通じてイタリアの海運会社から受注した2万5000トン級の貨物船2隻。1隻は来年4月、もう1隻を同6月にも完成させたい考えだ。

カナサシ重工の船台やクレーン、溶接機といった設備をヤマニシが借り上げて建造する。作業は両社の人員が担当し、現在、人数の配分などを調整している。

工程責任はヤマニシが持ち、造った船は同社の商号で引き渡される。カナサシ重工は会社更生手続き中で、ヤマニシが受注した船を建造することによる収益を再建の弁済原資に充てて自主再建を目指す。

ヤマニシの本社と造船所は石巻工業港近くに位置しており、敷地面積は約24万平方メートル。震災当日には建造中の船2隻が約110人を乗せたまま津波で流されたほか、ドックや船台、機械類が壊滅するなど大きな被害を受けた。被災した石巻本社の設備を復旧し、1年以内に新船の建造を再開すること目指している。2010年3月期の売上高は約198億円。

青森、岩手、宮城、福島の被災4県には総トン数500トン以上か長さ50メートル以上の鋼製の船を造ることができる国土交通省の許可造船所が、ヤマニシを含め8カ所ある。いずれも津波で大きな被害を受けたが、徐々に業務を再開している。

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