排出枠付き電飾看板、点灯中「CO2ゼロ」に アオイネオン
看板製作・施工のアオイネオン(静岡市、横山巌社長)は、看板点灯中の二酸化炭素(CO2)の排出をゼロとみなせる排出枠付きの電飾看板の販売を強化する。排出枠付き商品の多くは製造段階でCO2排出を相殺しているのに対し、同社の看板は利用中に相殺する形で、顧客にも節電努力を促す。3年後に1億円の売り上げを目指す。
同社は、排出枠を鈴与商事(静岡市)から大量購入して、「カーボンオフセット」型看板を販売している。
「5年間、夜間に5時間点灯する」など一定の条件下で、蛍光灯など一般的な光源を使った場合のCO2排出量を計算。これを基に、光源の個数を減らしたり、光源を発光ダイオード(LED)に変えたりするといった節電策を講じる。削減しきれない分は排出枠を償却して相殺する。
導入費用は「通常の看板の製作・施工費に5%前後上乗せする程度」(益谷健静岡本部長)という。これまでに資生堂や雪印メグミルクなど大手メーカーが採用した。今後はスーパーや銀行など多数の店舗を持つ企業を中心に売り込む。
東日本大震災を機に、企業の節電意識は高まっている。今後は顧客が自助努力でCO2削減するために、風力発電や太陽光発電システムの導入も提案する。
同社は既に県内の金融機関に、新店の野立広告塔や壁面の企業ロゴなどに自然エネルギーによる発電を生かした製品を納めている。
アオイネオンは1957年設立。11年7月期の売上高は約13億円。