2019年6月20日(木)

「阪神」乗り越えた灘の酒蔵、被災地の酒造り支援

2011/4/20付
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日本酒の最大の産地である兵庫県灘地域(神戸市・西宮市)の酒造業者が結束し、東日本大震災で被災した酒蔵の経営支援に乗り出す。OEM(相手先ブランドによる生産)供給に応じるほか、吟醸酒や純米酒など相手の要望に沿った商品を生産する。灘は1995年の阪神大震災で多くの蔵が倒壊したが、京都・伏見などライバル産地の支援を受けて再生した経緯があり、恩返しする。

道路に転がる酒造所のタンク。東日本大震災では、東北の酒蔵も大きな被害を受けた(3月16日、岩手県陸前高田市)=共同

道路に転がる酒造所のタンク。東日本大震災では、東北の酒蔵も大きな被害を受けた(3月16日、岩手県陸前高田市)=共同

支援策をとりまとめたのは灘五郷酒造組合(白樫達也理事長=剣菱酒造社長)。岩手、宮城、福島、茨城の各酒造組合に、灘の酒造会社の活用を申し入れる。同組合が窓口となり、被災地と灘の酒蔵を結びつける。

白鶴酒造、菊正宗酒造など大手は量産技術に加え、通年で生産できる高度な設備を持つ。幅広い商品を生産しており、OEM供給などにも対応できる。

日本酒造組合中央会によると、東日本大震災で全壊した酒蔵は10社。被害は阪神大震災を上回る可能性があるという。阪神大震災で被災した灘地域の中小酒造会社の中には、取引先を失い廃業するケースが起きた。一方で、京都・伏見などの支援で再生した企業も多い。現在、灘五郷酒造組合の組合員数は30社と当時から20社減少している。

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