プロバスケ「フェニックス」初の経常黒字 10年5月期

2010/6/18付
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プロバスケットボールbjリーグを今季初制覇した「浜松・東三河フェニックス」を運営するフェニックス(愛知県豊川市、久野将稔社長)の2010年5月期の経常損益が黒字に転換したことが分かった。好調なチーム成績を背景に有料入場者数が堅調だったうえ、新たにスポンサー契約を結び売上高が増えた。運営会社が黒字となるのは同リーグ創設5年で初めてという。

フェニックスは今季(09年10月~10年5月)、bjリーグ参入2年目で初の日本一に輝いた。久野社長は10年5月期の経常損益について「(前の期の)2億円を超す赤字から収支トントンに改善した」と述べ、会社創立2年目で数百万円規模の黒字を確保したもようだ。

試合入場者数は新型インフルエンザの流行などで15%減の3万8000人。ただ好調な成績が業績に反映した。有料入場者数は横ばいで推移したが「高めのチケットが売れた」(久野社長)ため売り上げを伸ばした。

フェニックスは小中学生向けのバスケットボール教室を15回開いたほか、子供版チアガールの「ファイヤーガールズ・キッズ」など地域に密着したファン作りに努めている。「自分たちのチーム」との意識が高めの入場券の売れ行きに結びついたようだ。

また通信販売のスクロールと12年5月期までの3年間、スポンサー契約を結んだことも寄与した。浜松市から試合会場使用料を減額してもらったこともコストカットの面で大きかったという。

11年5月期は新スポンサー開拓や入場料引き上げで経営基盤を固める方針。フェニックスの入場料金は他チームに比べ安いといい、ファンからも「少し値上げしては」という声が出るほど。例えば他のチームではおおむね7000~8000円のコートサイド席が、フェニックスでは3500円だ。現在、10月の来シーズン開幕へ向けて料金設定を詰めている。

フェニックスの黒字化はバスケットボール業界に波紋を起こしそうだ。企業チーム主体の日本リーグ(8チーム)と、地域のプロチームが集うbjリーグ(13チーム)は13年シーズンでの統合を目指している。

もともと企業チームとして日本リーグに所属していたフェニックスは地域密着型プロチームへの転換例として注目を集めていた。日本リーグでも地域密着型のプロチーム「リンク栃木ブレックス」が大企業のチームを相手に初優勝し、決算も黒字化したばかりだ。

フェニックスの久野社長は「リーグ優勝と黒字を達成し、バスケでも地域密着のプロチームが成り立つことを示した」と話している。

静岡県内に本拠地を置くプロスポーツはサッカーJ1に2チーム。現在首位を走る清水エスパルスは10年1月期決算が7100万円の最終黒字。10位のジュビロ磐田はJ2降格の危機に陥った093月期に業績も低迷し2億5800万円の最終赤字だった。

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