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被災地で燃料確保に懸命 JX仙台製油所、復旧に時間

東北地方の被災地でガソリンなどの燃料の不足が深刻化している。人員や物資の輸送に加え、暖房、ごみ収集などにも支障を来している状況だ。主要な生産拠点だったJX日鉱日石エネルギーの仙台製油所(仙台市)や、ほかの備蓄タンクが被災で供給を停止したことが大きく、復旧に影を落としている。

「燃料の配備はまだうまくいっていない」。宮城県を訪れた内閣府の阿久津幸彦政務官は16日、県災害対策本部会議で苦渋の表情を見せた。

東北経済産業局がまとめた東北6県のガソリンスタンド約3300カ所への調査によると、電話で応答があり営業を確認できたのは579カ所。ただこのうち393カ所は緊急車のみの対応で、一般にガソリンが行き渡る状況ではない。

青森県の三村申吾知事も同日片山善博総務相らを訪ね、重油やガソリン、灯油など燃料供給の拡充を要請。青森港を活用した輸送ルートの確立などを求めた。

国内外から救援物資は集まりつつあるが、ヘリコプターで被災地に運んでも「避難所まで陸送する燃料の確保がままならない」(宮城県)。病院でも自宅から通っている医師や看護師の車の燃料が切れ、診療継続が困難になっている。

宮城県のバス大手、宮城交通(仙台市)でもバス運行のための軽油が不足。気仙沼市や石巻市から人員輸送の要請があるが対応できていない。「このままでは運行不能になる可能性が高い」(県経済商工観光部)。

福島交通(福島市)はバスの燃料を県内のガソリンスタンドなどから少量ずつ供給してもらい、1週間先までは確保した。ただ、運転手や整備士など社員の通勤車用ガソリンが不足しており、社員同士で乗り合わせたり、会社に泊まり込むなどの工夫をしている。

盛岡市は16日、盛岡地域と玉山区でのゴミの収集を当面中止した。収集に使う自動車や焼却用の燃料が不足している。

被災自治体が待望しているのがJX仙台製油所の復旧。ただ津波で配管などが損傷しており、タンクに残った石油製品をすぐに使える状態ではない。宮城県などはタンクから石油製品を取り出す方法の検討を始めた。

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