新幹線「はやぶさ」、新青森駅にきょう初登場

2010/6/17付
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東北新幹線で2011年3月に営業運転を始める新型車両「はやぶさ」(E5系)が17日午前10時過ぎ、新青森駅(青森市)に初めて姿を現す。12月4日の新幹線延伸に向け新青森―八戸駅間で実施されている走行試験の一環で、地元関係者や鉄道ファンら約500人が出迎える予定だ。

東北新幹線の新型車両「はやぶさ」(09年12月、JR八戸駅)

現在は鉄道で東京駅から青森市へ向かうと最短約4時間かかる。12月の新幹線延伸時、東日本旅客鉄道(JR東日本)はまず現行の「はやて」(E2系)を走らせ、3時間20分程度に短縮する。

速度を上げやすい宇都宮―盛岡駅間で、「はやて」は最高時速275キロメートルで走る。「はやぶさ」は11年3月から2年間、この区間を300キロメートルで運転し、東京―新青森駅間は3時間10分となる。

13年3月には山陽・九州新幹線の新型車両「さくら」(時速300キロメートル)を上回る国内鉄道最速の320キロメートルにスピードを上げ、3時間5分で青森市に行けるようになる。「のぞみ」登場以前に東海道新幹線で東京駅から新大阪駅までかかった時間とほぼ同じだ。

交通・観光業界では、旅客の心理や行動に「3時間の壁」があるといわれる。鉄道などに3時間以上乗っていると「長い」「遠い」と感じる人が増え、3時間以内だと飛行機でなく鉄道を使う人が多くなる傾向がある。

羽田―青森空港間も日本航空機が片道約1時間15分で飛んでいるが、搭乗手続きや空港と都心の移動を考えると、所要時間の差は大きく縮まる。雪など悪天候に強い新幹線の延伸は、青森県にとって悲願だった。

青森県の三村申吾知事は「東京の企業経営者から『近くなりますね』と言われるようになった」と話し、観光・ビジネス両面で"東京―青森3時間時代"に期待する。

「はやぶさ」は鼻のように見える車体前面が長いロングノーズ形状を採用し、トンネル進入時の騒音や振動を抑える。他にサスペンションや車体傾斜装置に最新技術を使い、高速走行時も揺れを少なくしている。

座席は広めにして、可動式枕やパソコンなどを充電できる電源コンセントを備える。グリーン車よりさらに高級な「グランクラス」も設ける。

新幹線は15年度に北海道の新函館駅まで延びる予定。北への旅で陸路と空路どちらを使うか。観光客や出張するビジネスマンにとって選択肢が増え、サービスや料金面での競争も期待できそうだ。

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