2017年11月21日(火)

がん患者用かつら、ピアが美容院に拡販 中国生産で安く

2011/2/16付
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 抗がん剤の副作用による脱毛に悩むがん患者にかつらを販売するピア(浜松市、佐藤真琴社長)は、全国の美容院向けにかつら販売を強化する。中国の工場から直接仕入れた割安なかつらを静岡、宮崎両県内の美容院3店が今月から取り扱いを始めた。がんの種類による髪の抜け方の違いなど患者への接し方のノウハウも提供。地域の美容院と連携し、がん患者の悩みに応える。

 ピアは看護師資格を持つ佐藤社長が2003年に設立し、美容院「ヘア・サプライピア(浜松市)」を運営している。予約制で相談を受け付け、患者の希望に合わせて、かつらをカットしたりパーマをかけたりする。かつらは中国の工場に生産委託した特注品で、人毛を手で植えて耐久性を向上させた。価格は15万~20万円が一般的というが、同社のかつらは4万9350円。年間500人に販売している。

 全国のがん患者に割安なかつらを提供するため県内外の美容院と連携する。静岡県内では「クプクプ(富士市)」と「リポーゾ(沼津市)」の2店、宮崎県高原町の1店で今月から取り扱いを始めた。

 フランチャイズチェーン(FC)展開とは異なり、同社は美容院からかつら代を受け取るだけ。加盟料やロイヤルティーを徴収すれば、販売価格に転嫁され、患者の経済的負担が増えるとみているためだ。

 患者や医師との接し方やカットの仕方などノウハウも提供。例えば、「病院にかつらのチラシを置いてもらうには、どうすればよいか」という疑問は、同社のスタッフが病院訪問に同行して助言。大腸がんは前頭部から髪の毛が抜けるといった専門知識を提供し、サービスに役立ててもらう。

 同社によると、乳がんに限っても女性の5%が発症しているといい、脱毛に悩む患者は多い。佐藤社長は「医師ではないので、がんを治すことはできないが、頑張る患者を支えたい」と話す。今後も人口40万~50万人に1店をメドに連携する美容院を増やす考えだ。

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