静岡市長「オール与党」田辺氏、公約実現の道筋見えず

2011/4/12付
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静岡市長選で事実上の与野党相乗りの支持を受けて初当選した田辺信宏氏(49)は、ほぼオール与党の市議会をバックに市政運営を担う。田辺氏は議会の定数削減や行政改革を公約したが、どこまで実現できるか。首長と議会の関係が全国的に問い直されているなか、「しがらみ」の弊害を懸念する声も出ている。

当選から一夜明けた11日午前、田辺氏は静岡市役所で当選証書を受け取り、「重みがある」と笑顔を見せた。ただ、記者団からの公約に関する質問に言葉を濁す場面があった。

市長選で公約した「市長給与の半減」について、「6月議会で提案するのか」「提案するということで良いか」と何度も質問されて、ようやく「検討する」と答えた。

行財政改革の目玉と位置付けていた事業仕分けについても、明確な実施時期を示さなかった。東日本大震災を受けて「最優先に取り組む」としていた防災対策も「(他の公約との)優先順位をどうするか検討する」と語った。

田辺氏の公約には、地域政党「減税日本」の海野徹氏(61)との対抗上、盛り込まれたとみられるものが少なくない。慎重な発言には、支援を受けた政党・団体への配慮がにじむ。

市議会の自民、民主の各会派と政策協定を結んでおり、政策実現には各会派との擦り合わせが必要になる。

与党会派のある幹部は、田辺氏が公約した議員定数の削減について「会派として、理解までは行っていない」とけん制する。オール与党体制は田辺氏の手足を縛るもろ刃の剣になる可能性もある。

中間派の市議は「応援団づくりが先行し、自身が進めたい政策の精査をしていない。市長としてリーダーシップを発揮して、まず政策の優先順位をつけてもらいたい」と注文をつける。

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