ハワイアンズ、2月8日全館再開 プール改修しステージも拡張

2011/11/11付
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常磐興産は11日、大型レジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」(福島県いわき市)を2012年2月8日に全館再開すると発表した。ホテル新館「モノリス・タワー」をオープンするほか、大型の屋内プール「ウォーターパーク」などを改修し、集客力を高める。ただ、東京電力福島第1原子力発電所事故は依然として収束せず、風評被害対策や家族連れ客の掘り起こしが課題だ。

全館再開を発表する斎藤一彦社長(中)と「フラガール」(福島県いわき市)

斎藤一彦社長は11日、記者会見し「多くの方にご支援をいただき、再開にこぎ着けられた。完全再開後は新しいハワイアンズを楽しんでいただきたい」と話した。また、全館再開の時期が従来計画の来年1月から延びた点に関して「作業員の確保が難しく、工期に遅れが生じた」と説明した。

ホテル新館「モノリス・タワー」は地下1階、地上10階建て、120室で収容人員500人。高級感のあるサービスの提供により、大人1人1泊2食付き1万5000円程度と、既存の宿泊施設に比べて1000円引き上げる。14日から予約受け付けを始める。

「ウォーターパーク」は復旧工事に合わせて改修。競技用に作られていたプールを床面のかさ上げによりレジャータイプのものに改めるほか、ダンスショーを披露するステージの面積を広げる。

全館再開に合わせてパート・契約社員を新たに80人採用する。震災で休館中の一部ホテルを来年7月までに建て替える計画も明らかにした。

これに伴い、13年3月期は日帰り客が100万人で宿泊客が28万人(12年3月期は同27万人と同5万人)から大幅な回復を見込む。16年3月期にはそれぞれ155万人と45万人で大震災前の計画を達成したい考え。

今期は19億円の営業赤字、93億円の最終赤字予想だが、13年3月期に営業黒字、14年3月期に最終黒字への転換を見込む。「モノリス・タワー」の建設費用(55億円)、「ウォーターパーク」などの復旧費用42億円は、メガ銀行などが設立したファンドからの出資や、日本政策投資銀行などからの協調融資で賄う。

課題は「風評被害」の対策強化と主要顧客である家族連れの呼び戻しだ。10月1日の部分再開後の入場者は前年同月比約80%減。11~12月は「応援ツアー」などで上向く見通しだが、地元中心に中高年の男性客が多く、首都圏の家族連れ客は少ない。

常磐興産では外部の分析会社に依頼し、客室や施設内などの放射線量を計測し、ホームページで公開。斎藤社長自ら首都圏で営業活動を進めている。また、完全オープンまで料金の割引サービスなども続ける。

もっとも、風評被害が収まらなければ、入場者数や業績が計画を下回る可能性もある。

斎藤社長は東京電力への損害賠償請求について「賠償金を当てにしていたら先細りになる。全社一丸で営業強化に取り組む」と決意を語る。

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