2019年2月19日(火)

朝倉染布、医療・介護用品に参入 心電図測定用の布開発

2011/2/11付
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水着の染色や表面加工を手掛ける朝倉染布(群馬県桐生市、朝倉剛太郎社長)は医療・介護分野に参入する。第1弾として心電図を測定する際に使う電極布を開発した。吸盤の付いた電極を一つずつ取り付ける従来品に比べて、測定に必要な手間を大幅に減らすことができる。2012年にも病院向けに販売を始める。需要の増加が見込める分野を新たな収益源に育てる。

電極布は大日本住友製薬と共同で開発した。同社が製造する心電図測定器「レーダーサーク」に接続して使う。

胸を覆うほどの大きさの布に、粉末状のカーボンナノチューブと複数の薬剤を混ぜた独自開発の樹脂を使って、電極をプリントした。電極部分には電気を通す接着剤を付けてあり、簡単に胸に張り付けることができる。電極以外の部分には絶縁体の樹脂を塗りつけた。

目印を合わせるだけで複数の電極を所定の位置に張ることができる。従来は吸盤が付いた電極を胸に6カ所程度付けて測定する方法が一般的。開発した電極布を使えば、吸盤を一つずつ取り付ける手間が不要なため、時間を短縮できる。

レーダーサークは振動の多い救急車のなかでも正確に心電図が取れることが特徴。救急救命の分野では少しでも早く心臓の状態を確認して治療に移ることが必要なため、こうした商品の需要があると判断した。

体形に合わせて使えるように複数のサイズをそろえるが、布自体が伸縮性のある素材のため、体形の違いにも対応できるという。価格は1枚1000円前後の予定。引き続き実用化に向けた試験を続けて、2012年春をめどに販売を始める。

朝倉染布は今後、水を吸う布と水を通さない布を組み合わせた介護用のベッドシーツも商品化するなど医療・介護用品を強化する方針。同社の主力事業は水着の表面加工だが、少子化や日焼けを嫌う傾向が強まっていることで、国内のレジャー用水着の需要は落ち込んでいる。一方、医療介護分野は需要の増加が見込めることから「水着と並ぶ収益の柱に育てる」(朝倉社長)方針だ。

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