2019年6月27日(木)

宇都宮大、独協医大が秋入学「検討」 茨城・群馬大は慎重

2012/2/11付
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東京大学の懇談会が全面移行を求める中間報告をまとめた「秋入学」。留学や研究者の交流を活発にし国際化を進める半面、大学のあり方に大きな影響を与える。北関東の大学では宇都宮大学と独協医科大学が導入を検討する一方、茨城大学や群馬大学は慎重で、他大学の動向を見定めようとしている。意見が分かれるのは就職や資格試験の時期もからむため。導入に向けた環境整備が課題となりそうだ。

北関東の大学も国際化への取り組みを進めている(宇都宮大学)

秋入学を「検討したい」と話すものの、「デメリットが解消できないと対応は困難」と強調するのは宇都宮大の石田朋靖副学長。家計の負担増、就職活動で不利になる点などを懸念する。「『秋の卒業後に就職活動解禁』といった社会システムの変革がないなら、学生の不利益は大きい」と話す。

医大も国家試験の日程がネックになりそうだが、独協医大の稲葉憲之学長は「検討する」と明言する。医学の研究者は留学が半ば必須になっている上、「主要大学が導入する以上、単科大学が春入学にこだわっていると置いていかれる」と語る。医師国家試験は現在、2月の年1回だが「以前のように年2回に戻してもいい」と私見を披露した。

筑波大学は東大を中心とする主要大学間の協議組織へ、参加の打診を受けている。全面的な移行について「できるだけ前向きに取り組んでいきたい」(山田信博学長)として検討委員会を設置。東大と歩調を合わせ、全面移行のメドを5年後としている。

現時点では検討に消極的な大学も少なくない。茨城大学は「学部段階で全面的な秋入学を導入する計画はない」(広報室)。「学生の負担が大きく現実的でない」(池田幸雄学長)というのが主な理由だ。ただ「グローバル化の観点から、部分的な秋入学は検討する」という。

群馬大学は「秋入学にはメリットとデメリットの両面がある。他大学の動向を見極めつつ、対応を考えたい」(総務部)とする。

公立の工業系大学である前橋工科大学も「特に留学生の数も多くないため、検討を急ぐべき要素はない」(学務課)との姿勢。東大や京都大学などで先行する検討作業を見守る考えだ。法科大学院を持つ栃木県の私大、白鴎大学は「検討しない」。江頭信弘事務局長は「就職活動、資格試験との兼ね合いなど詰めるべき問題が相当ある」と話す。

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