神奈川県内企業、秋以降の節電対応割れる 電力制限令9日解除

2011/9/8付
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夏の電力の最需要期を乗り切った神奈川県内の企業各社が秋冬をにらんで節電策の練り直しに動いている。東日本大震災に伴う政府の電力使用制限令は9日に解除される。業務効率の向上を目指し、定時退社の徹底など従来施策の継続を決めた企業がある一方、解除を機に増産に踏み切るメーカーもある。暖房使用など電力需要が増える冬を見据えた対策も始まった。

かまぼこ製造販売の鈴廣蒲鉾本店(小田原市)は総務、経理など本社勤務の社員約80人を対象に午後6時の定時退社の義務化を続ける。今夏はピーク時の最大使用電力25%減を達成。「節電策を機に働き方の改革を促す」(鈴木悌介副社長)

崎陽軒(横浜市)は今夏、平日のシューマイ工場の電力使用量を従来比で25%削減した。一部生産ラインを日曜日も稼働、一方で平日1日を休業にした。業務に特段の支障はなく、引き続き節電対策を講じる考えだ。

エバラ食品工業はエアコンの温度を下げる代わりに60台の扇風機をフル活用。本社の電力使用量を昨夏比で3割程度削減した。「電気料金の引き上げも予想される。低消費電力の暖房器具の導入を含め検討する」

一方、自動車や電機関連メーカーでは増産の動きが目立つ。

信号製造大手の京三製作所は12日までは月曜日休みの週休3日制。10~12月は毎月2回、土曜日も稼働し夏の減産分を取り戻す。

自動車組み立ての日産車体も「節電のために残業できないことがあった」。金型製造のモルテック(川崎市)の松井宏一社長は「電力制限が終われば大手からの発注が増える。中小企業には好機」という。

冬場は電力需要のピーク時対策もカギになりそうだ。鉄道会社は夏は日中の電力ピーク時の間引き運転で節電に努めた。冬のピークは夕方の帰宅ラッシュ時間と重なる。相鉄ホールディングスは「(間引き運転など)ダイヤ調整は難しい」。空調や照明の削減でしのげないか検討中だ。

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