仙台港、民間の輸送再開 自動車運搬船が入港

2011/4/8付
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東北最大の港湾である仙台港に7日、東日本大震災後初めて民間の自動車運搬船が入港した。同港はこれまで緊急支援物資の受け入れに限って運用してきたが、一般貨物の輸送が再開した。港湾を管理する宮城県はコンテナ定期航路も6月の再開を目指している。一度に大量の貨物を運べる海上輸送網が正常化することで、経済活動の回復も進みそうだ。

7日午後1時過ぎ。ホンダ系の物流会社が運航する全長115メートルの自動車運搬船「さやま2」が、ゆっくりと仙台港の埠頭に着岸した。ホンダ車436台を積んで三重県の四日市港を出発し、仙台港に入った。運搬船からは新車が次々と陸に向かって走り出した。自動車は東北のホンダ系列の販売店に運び込まれる。

8日には海運会社のフジトランスコーポレーション(名古屋市)がトヨタ自動車、ダイハツ工業、スズキの自動車約400台とトレーラー約30台を積んだ運搬船を入港させる。同社は震災発生前に名古屋港と仙台港を結ぶ運搬船を1日おきに運航していた。10、12、14、16日も入港予定で、ほぼ震災前の輸送体制に戻る。

仙台港は津波で港湾施設が一部損傷。約400のコンテナが海上や埠頭に散乱する被害が出た。国土交通省や海上保安庁が航路をふさいでいた障害物の撤去などを進め、3月17日には緊急支援物資を運ぶ船舶が入港できるようになった。これまでに14ある岸壁の9岸壁が利用可能になった。

次に期待されるのがコンテナ定期航路の再開だ。宮城県は散乱したコンテナの回収を進め、岸壁やクレーンを点検。応急復旧作業をして6月に再開させたい考えだ。

損傷した岸壁の耐震補強など港湾施設の完全な復旧はまだ先になる見通しだ。宮城県は今年度に測量調査や設計を実施。来年度に本格的な復旧工事に着手し、2013年度後半の工事完了を目指している。

県や仙台市、仙台商工会議所は2日に仙台港の復興について話し合う会議を開き、物流機能の早期回復と港湾関連企業の復興を目指す決議をした。今後、政府に対して支援を求める要望活動を本格化させる。

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