「被災地への影響最小限に」 東北電値上げ、審査開始

(1/2ページ)
2013/3/5付
保存
共有
印刷
その他

東北電力の値上げ申請に関する政府の審査が5日始まった。会議に参加した東北の自治体や経済団体からは「東日本大震災の被災地への影響を最小限にしてほしい」として、値上げ幅の圧縮を求める意見が相次いだ。政府は先行して審査中の他の電力会社に追加の経費削減を求めている。東北電も一段の合理化や値上げ幅の引き下げを迫られる可能性が高い。

経産省の電気料金審査専門委員会に出席した東北電力の海輪誠社長(中)(5日、東京都千代田区)

経済産業省の電気料金審査専門委員会(委員長・安念潤司中央大教授)に東北電の海輪誠社長が出席して値上げの概要を説明した後、利用者と有識者が意見を述べた。海輪社長は「被災設備の復旧と原子力発電所の停止によるコスト負担の二層構造がある」と話し、7月から家庭用で11.41%、企業用で17.74%の値上げに理解を求めた。

利用者を代表して参加した仙台商工会議所の渡辺静吉副会頭は「被災地の復興や企業の生産、消費にブレーキがかかる」と述べ、値上げ幅の圧縮を要請した。宮城県の村井嘉浩知事も録画映像で「復興の正念場の時期の値上げは大きな影響がある」と懸念を表明。電気料金の上昇が資材価格に転嫁されれば入札不調が広がり、復興工事が遅れる恐れも指摘した。

専門委は今後、東北電が原価算定に盛り込んだ燃料費や人件費など各項目の具体的な検証に入る。消費者庁とも協議して査定方針を決め、最終的には経産相が関係閣僚の了承を得て認可する。

専門委の一人の松村敏弘・東大教授は「東北電の経営効率化の努力は理解するが、うのみにはできない」と話し、他の電力会社と同様に原価を査定する考えを表明。「OBや顧問への報酬など料金原価に入らないものも情報公開してほしい」と注文をつけた。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]