仙台市と東北大など、CG映像で津波被害予測

2011/7/6付
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 仙台市と東北大学、日本IBMは大地震が起きた際の津波被害をCG(コンピューターグラフィックス)による映像を用いて予測するシステムを共同開発する。予測結果は防災施設の整備水準を決める参考にするほか、集団移転の対象となる住民に理解を求める説明資料に活用する。仙台市は開発するシステムが他の自治体にも応用できるとみており、防災都市づくりの「仙台モデル」として広めたい考えだ。

 開発するシステム「津波シミュレーション」は宮城県沖地震や東日本大震災のような巨大地震が起きた際の津波被害を予測する。津波の高さや地形のデータを入力して浸水する地域を推測。被害状況はCG映像で視覚的に分かる仕組みにする。

 具体的には太平洋側から襲う津波がどのように押し寄せ、民家や道路などに被害をもたらすか、テレビ映像のように立体的に見せる。これまでの被害予測では津波で浸水する危険性がある地域を地図で示すハザードマップ形式が主流だった。

 東日本大震災では盛り土構造の仙台東部道路が堤防の役割を果たし被害の拡大を抑えた。市は仙台東部道路より海側を通る幹線道路についても、盛り土することを検討している。どの程度の高さに盛り土すれば被害を抑えられるかをシステムで推計して、整備の水準を決める。「被害をすべて防ぐのは困難」(仙台市震災復興室)との考えから、防災施設を整備する費用対効果を検証する材料にもする。

 仙台市は津波被害を受けた地域では住民に内陸部への集団移転を求める方針で、津波被害の予測結果から集団移転の候補地を選ぶ。被害予測のCG映像で住民に危険性を示して、集団移転への理解を得たい考えだ。

 市はシステム開発に当たって東北大災害制御研究センターの越村俊一准教授(津波防災工学)に協力を依頼した。IBMは7人程度の技術者を仙台に派遣。複雑な解析結果を一般の人にも分かりやすいようにCGで表現する技術を提供する。

 仙台市は8月までに集団移転を促す地域を決める予定で、7月末までにシステムの暫定開発を目指す。その後もデータを追加して、地域ごとの詳細な被害予測ができるように改良する方針だ。

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