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山形の出羽桜酒造、日本酒の中国輸出本格化

山形を代表する蔵元の一つ、出羽桜酒造(山形県天童市、仲野益美社長)は中国への日本酒輸出を本格化する。主要4都市に限られていた出荷先を昨秋以降、12都市に拡大。中国専用ラベルや包装のほか、小容量商品や高級酒を投入するなど現地の需要にきめ細かく対応する。人口規模や経済発展をにらみ、将来は米国と並ぶ最大級の輸出市場に育てる。

対中輸出は2005年度に開始。出荷先は北京、上海、大連、広州の4都市だったが、天津や深センなど沿岸部、武漢や成都など内陸部を含む計12都市に広げる。10年度の出荷量は前年度の2.5倍の約5160リットルに達する見込み。5年で45倍という急成長で、韓国や英国を抜き、米国・香港に次ぐ輸出先になった。

中国向け独自戦略も練る。国内向けの「桜花吟醸酒」や「誠醸辛口」をそのまま輸出していたが、昨年末から商品ラベルを中国専用デザインに切り替えた。「出羽桜」のブランド名を前面に押し出し「桜」の書体も分かりやすいように変えた。

手ごろな値段で試しに飲んでみたいという需要に応えようと小瓶サイズも投入する。これまではほとんどが720ミリリットル瓶での輸出だが、新たに300ミリリットルと180ミリリットル瓶を準備。今月9日に第1便を出荷する予定。

中国では経済発展に伴って富裕層が急速に拡大しており、高級酒タイプも加える。720ミリリットルで5000円程度の高級酒となるもようで、専用パッケージを作製中。4月にも出荷を始める。

同社は1997年に欧州向けに輸出を開始。販路は中東や南米を含め23カ国・地域に広がり、全国的にも輸出に積極的な酒蔵として知られる。ただ国・地域別にラベルやパッケージを変えるのは中国だけ。全国的にも例は多くないという。300ミリリットル瓶は米国などにも出荷しているが、180ミリリットル瓶を投入するのも中国向けが初めて。

日本酒は国内市場が縮小している半面、海外では日本食ブームを背景に日本酒人気が高まっている。外務省は今年1月、新任大使らを対象に初の日本酒講習を開いたが、講師に招かれたのが出羽桜酒造の仲野社長だった。仲野社長は「現在は米国向けが輸出の6~7割を占めるが、いずれ中国向けが同規模程度に成長する」と見込んでいる。

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