2019年3月22日(金)

斜陽の米メディア産業に異変 有望な投資分野に
藤村厚夫・スマートニュース執行役員

(1/2ページ)
2014/5/6 7:00
保存
共有
印刷
その他

米国のメディア産業でちょっとした異変が起きている。テクノロジーや急成長のサービスから縁遠かったはずの報道、ジャーナリズム、ニュースなどの領域で次々と景気の良い投資の話が飛び出している。「斜陽」ともいわれたメディア産業が一転、「有望な投資分野」へと変貌を遂げた。背景には何があるのか。

ニュースと消費者の接点が深まっている(海外のニュースサイト)

ニュースと消費者の接点が深まっている(海外のニュースサイト)

発端は昨年10月。米ワシントン・ポスト(WP)を米アマゾン・ドット・コムの最高経営責任者(CEO)、ジェフ・ベゾス氏が2億5000万ドル(約256億円)で買収したことだ。物販やクラウド型サービスで圧倒的な力量を持つアマゾンの動きに「新たな収益モデルがあるのでは」との憶測も飛び交った。

偶然だろうか、同じく昨年10月に米イーベイ創業者のピエール・オミディエール氏が新メディア「ファースト・ルック・メディア」を設立すると表明。こちらも2億5000万ドルを投じ、ガーディアン紙から独立した著名記者のグレン・グリーンウォルド氏と組んだ。

1300社超あるといわれる米新聞業界では、日本と違って買収や再編など日常茶飯事。だが、今までは大手の傘下に組み込まれるか、メディア好きな投資家が買うのが一般的だった。それが、最近はIT(情報技術)系マネーがニュースメディアに流れ込み、「投資対象」としてにわかに脚光を浴びているのだ。

実際、名だたる有力新聞社で腕を磨いたジャーナリストらがIT企業と組んでデジタルメディアを新設する動きが目立ってきた。「データジャーナリズム」という流行語を生み、著作「シグナル&ノイズ」で日本でも知られるネイト・シルバー氏は、ニューヨーク・タイムズを飛び出して新メディア「ファイブサーティーエイト(538)」を開設。また、WPを辞したエズラ・クライン氏は「Vox」を、ウォールストリートジャーナル(WSJ)傘下を離れたウォルト・モスバーグ氏らは「Re/code(レコード)」を始めた。動きは広範かつ急だ。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報