ルネサス、液晶半導体子会社を米部品会社に売却方針

2014/5/27付
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半導体大手のルネサスエレクトロニクスは液晶用半導体子会社を米電子部品メーカーのシナプティクス(カリフォルニア州)に売却する方針を固めた。米アップルの協力会社への売却交渉を進めてきたが、条件面で折り合わなかったもよう。

売却するのはスマートフォン(スマホ)などに使う中小型液晶の駆動半導体で世界シェア3割を握るルネサスエスピードライバ(RSP、東京都小平市)。ルネサスが55%、シャープが25%、RSPが生産委託する台湾メーカーの力晶科技が20%出資している。

ルネサスは保有株すべてをシナプティクスに売却する方針。今夏までに合意する考えで売却額は500億円前後とみられる。ルネサスは自動車や産業機器向けに事業集中し、経営再建を急ぐ。

アップルは現在でもRSPの実質的な買収に意欲を持っているとされるが、シナプティクスの買収提示額がアップル側を上回ったもよう。

RSPは売上高の4割がアップル向け。アップルはアイフォーンすべてにRSPの半導体を搭載している。買収を通じ、関連技術を囲い込むことなどを狙っていた。

ルネサスは株式の売却先を選ぶに当たり、RSPがアップルの傘下に入ると他社との取引が難しくなるとみて、シナプティクスに軸足を移した。

ただ、シナプティクスはRSPとアップルが取引を続けることを買収の前提としている。RSPとアップルの取引継続に支障が生じれば、ルネサスからシナプティクスへの株式売却も難航する可能性がある。

ルネサスからシナプティクスへの株式売却が決まった場合は、シャープや力晶科技も保有株をシナプティクスに譲るとみられる。シナプティクスは1986年創業でノートパソコンに内蔵するタッチパッドや、スマホなどのタッチパネルでタッチ操作を読み取るセンサーなどで実績を持つ。

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