明治ヨーグルト「R-1」 ヒットの裏で開発戦争

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2014/3/31 7:00
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工場の生産能力を倍増、売上高は右肩上がり――。食品業界でここ数年、熱気が冷めない商品がある。健康への貢献を打ち出した機能性ヨーグルトだ。薬事法の兼ね合いでメーカーは胸を張って効果や効能をアピールできないが、学会などでの調査報告によるとインフルエンザなどの予防に貢献できるとされる。単価が高く継続して消費される機能性ヨーグルトは収益に安定的に貢献する。各社は需要の取り込みへ一層の力を注いでいる。

■インフルエンザの予防効果

明治のR-1は好調な販売が続く

明治のR-1は好調な販売が続く

コンビニやスーパーのヨーグルト売り場で、ひときわ目立つ真っ赤な一角。明治ホールディングス傘下の明治のヒット商品、「明治ヨーグルト R-1」だ。2009年の発売以来、高い人気を保ち続けている。同社が保有する約4000種類の乳酸菌の中から選び抜かれた「1073R-1」を配合。これが風邪の発症をしにくくする効果が見込めると人間での試験で確認されている。またマウスを使った試験ではインフルエンザの感染予防効果が見込めた。

ヨーグルトらしくない真っ赤なパッケージも消費者が手を伸ばすきっかけになった

ヨーグルトらしくない真っ赤なパッケージも消費者が手を伸ばすきっかけになった

品ぞろえもプレーンのほか「ブルーベリー脂肪0」「ドリンクタイプ」、継続飲用してもらうためにコクを高めた「宅配専用」などがあり、幅広い層に支持されている。明治によると「特にドリンクタイプは会社の昼休みの時間帯にOLなどに向けて売れている」という。品薄が続いた状況を受け、13年には相次ぎ工場に投資し、生産能力を3割増やして対応した。明治はR-1を含む機能性ヨーグルトの売上高について、14年3月期に前期比2割強の700億円超を見込んでいる。

■幼児でも食べやすく

森永乳業の「ラクトフェリンヨーグルト」は母乳に含まれるラクトフェリンというたんぱく質を配合している。ラクトフェリンを毎日摂取することで、胃腸炎や食中毒の一因であるノロウイルスの感染予防に効果が期待できるという。またマウスでの試験結果によるとインフルエンザの症状軽減にも効果が見込めた。

ラクトフェリンは熱に弱い抽出が困難な物質だ。森永乳業は1986年に世界で初めてラクトフェリンを配合した育児用ミルクを発売するなど長年製品開発を進めてきた。その中で培った性質を変えずに抽出するノウハウを生かす。1月には商品を大幅に刷新、従来のハードタイプより食感が軟らかい、とろとろしたソフトタイプにした。ウイルスへの抵抗力が弱い幼児でも食べやすくした。

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