変わるニュース報道 データ分析やビジュアル化
藤村厚夫・スマートニュース執行役員

(2/2ページ)
2014/7/1 7:00
保存
共有
印刷
その他

NYTを飛び出したネイト・シルバー氏が興したニュースサイト「ファイブサーティーエイト」はデータ分析を重視しニュースを掘り下げる「データジャーナリズム」と呼ばれる手法で注目を集める。マレーシア航空機失踪事件を扱った分析記事は評価が高かった。

ふじむら・あつお 法政大経卒。アスキー系雑誌の編集長、外資系IT(情報技術)企業のマーケティング責任者を経て2000年にネットベンチャーを創業、その後の合併でアイティメディア会長。13年から現職。東京都出身、60歳。

ふじむら・あつお 法政大経卒。アスキー系雑誌の編集長、外資系IT(情報技術)企業のマーケティング責任者を経て2000年にネットベンチャーを創業、その後の合併でアイティメディア会長。13年から現職。東京都出身、60歳。

他方、NYTは「アップショット(要するに、の意味)」を始めた。やはりデータを重視して見やすくビジュアル化する卓越した手法だ。米国の雇用動向を壮大なチャート図で示した記事は話題を集めた。日本でもハフィントンポスト日本版がサッカーワールドカップ(W杯)の日本代表戦について、データを駆使して掘り下げ、タイムリーに論じて称賛された。

データや表現力を重視した新興メディアの動きは「解説型ジャーナリズム」とも呼ばれる。ニュース報道や論説でなく、ニュースへの理解や視点の広がりを目指す動きだ。国内ではニュースの易しい解説に焦点を当てたニュースサイト「ザ・ページ」が誕生した。

一方、スマホなどモバイル機器向けのニュースは百花繚乱(りょうらん)の様相だ。米国のニュースアプリ「Circa(サーカ)」は、ニュースをコンパクトな要素に分解、それぞれカードのように執筆して読みやすくした。日本ではアプリ「Vingow(ビンゴー)」が記事の自動要約に挑戦している。同じく「カメリオ」は膨大なテーマを用意し、読者が選択したテーマに関連するニュースを継続的に受け取れる仕組みを持つ。

スマホやウエアラブルなど端末の技術的進化にも触発され、今後も新たなニュースの読み方、書き方が次々と誕生するだろう。その変化の勢いはおそらく、ネットで新聞社のニュース記事を読むようになった変化など大したことなかったと思えるほどに違いない。

[日経MJ2014年6月30日付]

  • 前へ
  • 1
  • 2
保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]