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病気や引き抜きで機長不足 ピーチ最大2088便減便

格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションは24日、必要な人数の機長が確保できないため、5~10月に最大で2088便を減便すると発表した。全便数の16%に当たる規模で、夏場に予定していた増便をほぼ取りやめることになる。相次ぐLCC参入の影響で航空業界では機長不足が深刻になっており、減便に追い込まれるのは同社が初めてだ。

ピーチが関西国際空港を拠点に国内外で運航を計画していた17路線のうち、関空―福岡線など国内8路線、関空―仁川線など国際2路線が減便対象となる。

5~6月では計448便の減便を決定し、別の便への振り替えや運賃の払い戻しに応じ始めた。7月以降に減便予定の1640便については運航の可否を見極めたうえで、30日から予約客に通知する。

就航3年目となるピーチは4~7月に保有機材を2機増やして13機とし、便数を増やす予定だった。増便に対応するため、10月末までに62人の機長を確保する計画だった。

現在は52人の機長が在籍しているが、2月以降、病気やけがが相次いだため、8人が乗務できない状況という。今春に予定していた機長の採用も当初見通しを下回り、運航計画の修正を余儀なくされた。

減便による売上高へのマイナス影響は約30億円の見込み。同日記者会見した井上慎一最高経営責任者(CEO)は経営方針に無理があった点を認めたうえで、「乗員の健康管理を含めて、慎重に事業計画を進めていきたい」と説明した。

航空需要の拡大で2030年には世界で現在の2倍超の98万人のパイロット(機長・副操縦士)が必要といわれている。経済成長が続くアジア太平洋では30年に約4.5倍のパイロットが必要になるとみられている。だが、人員の供給が追いつかず、年間で約9000人程度の不足が見込まれている。

国内でもLCCの参入で小型機を中心にパイロットが不足している。パイロットの引き抜き競争も活発で、副操縦士に機長並みの報酬を提示するLCCもあるといわれる。ピーチでもこれまでに数人の機長が他の航空会社に転職しているという。

航空大手も将来のパイロット不足に備え始めている。全日本空輸は効率的に人員を運用するため、今年度からパイロットの勤務体系を見直して平均乗務時間を延ばした。日本航空もパイロットらでつくる労働組合との間で賃上げ交渉を始めているほか、将来の不足に備えて15年度から自社で養成するパイロットの新卒採用を再開する。

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