2018年1月19日(金)

MVNOvsドコモ 今度は音声サービス巡り攻防戦

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2014/7/24 7:00
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 「格安スマホ(スマートフォン)の将来を創る」――。日本通信が先週末、NTTドコモに申し入れた「音声通信網の相互接続」が業界内でちょっとした話題になっている。

■潜在ユーザー5100万人を狙え

イオンなどが販売を開始したことで、一気に認知度が高まった格安スマートフォン(東京都品川区のイオン品川シーサイド店)

イオンなどが販売を開始したことで、一気に認知度が高まった格安スマートフォン(東京都品川区のイオン品川シーサイド店)

 格安スマホは月々の利用料が大手携帯電話会社の半額以下になるとして、イオンなど大手小売りが参入し、注目を集めている。携帯各社から通信設備を借りる「仮想移動体通信事業者(MVNO)」の通信サービスを使っているのがポイントだ。データ通信は回線の利用の仕方によりコストダウンが可能。これに対し今回話題となった音声通話は、携帯電話会社からMVNOへの卸値が回線単位で決まっており、料金の弾力性が低い。今回の日本通信の申し入れで、一般には分かりにくい「通信料金」の仕組みの一端が見えてきた。

 MVNOは13年にスマホブームとNTTグループなど大手通信会社の参入で人気に火が付いた。ただその大半はデータ通信専用で、利用者は音声通話端末とスマホなどの2台を持ち歩く必要があるため、30~40代のIT(情報技術)に詳しい男性がメーンの購入者だった。

 風向きを変えたのは、通話とデータ通信の両方に対応したサービスだ。大手携帯電話会社と同様にスマホ1台で済ませられる。ネット接続大手のソネットやMVNO専業の日本通信が提供していたが、今春になってインターネットイニシアティブ(IIJ)なども追随。日本通信と組んだイオンが4月からスマホの本体代金と音声通話やデータ通信の料金をセットで提供しはじめたことで、一般消費者への認知度が急速に高まった。

 MVNOの音声通話サービスは携帯大手が全国に張り巡らせた既存のネットワークをそのまま使えるため、基本的に通話品質やサービスエリアが携帯大手と変わらない。MVNO各社はこうした安心感を売りに、スマホの利用頻度が低い初心者を中心にスマホ1台目の需要も見込む。「データ専用SIMの主な潜在顧客は国内1200万人のタブレット利用者。1枚のSIMで通話とデータを利用できれば、約5100万人のスマホユーザーを狙える」と日本通信の福田尚久副社長は話す。

 ただ大手通信事業者やネット接続事業者、ベンチャー企業が業界最安値を10円単位で競い合ってきたデータ通信サービスに比べると、物足りない面もある。MVNO各社が現在設定している通話料金は、税別30秒当たり20円でほぼ横並びの状況だからだ。

 なぜMVNOの音声通話サービスは通話料が画一的なのか。要因のひとつが携帯大手からの通信回線の「借り方」の違いだ。

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