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急増する中古品販売、ネットとリアル融合が後押し

古着や書籍、映像ソフト、家具などリユース(中古)品の販売が注目を集めている。背景にあるのはリユース品を扱うインターネット販売サイトの伸長と消費増税などによる消費者意識の変化だ。環境負荷を減らすリデュース(削減)、リユース(再利用)、リサイクル(再生)の「3R」を、使い勝手が高まったネットとリアルの融合が後押ししている。

古着の持参者は入場無料

「4月に入って古着の取り扱いが増えている」。リユース品を扱うオークションサイト「ヤフオク!」を運営するヤフーの担当者はこう語る。ヤフオク!の1~3月期の取扱高はまだ公表されていないが、2013年10~12月期は前年同期比9.8%増の2001億円。12月末の出店者数も1万6968件と同4%増えた。

リユース品市場は古着、書籍や映像ソフトを中心に成長が続いている。環境省によると、12年度の未使用品や新古品を含むリユース市場規模は推計1兆1887億円。09年度に比べて19%伸びた。自動車やバイクを含めると3兆1000億円を超えるとみられる。

ヤフーは「要らなくなった人」と「必要な人」をネットでつないでタイムリーな情報交換を促すことで潜在的な需要を掘り起こせるとみており、リユース品市場のさらなる活性化には「買い手側がスイッチとなる」と分析。消費者のリユース品に対する関心を喚起する取り組みを続けている。

ヤフーが福岡ヤフオクドームで1月に開いたリユース品販売イベント

今年1月。ヤフーは福岡市のヤフオクドームで世界最大級のリユースイベント「リユース!ジャパンマーケットin福岡」を開いた。古着や音楽ソフトなどを出品した出店者は3日間に延べ約1000を数え、初日の来場者数は1万人を超えた。

それだけなら普通のフリーマーケットと変わらないが、ヤフーのイベントが注目されたのは、入場券の仕組みの面白さにある。事前登録した来場者が古着を持参した場合には入場料は無料。リユース品や未使用品を出した出店者だけでなく、来場者にもリユースに参加してもらう。ヤフオク!のアピールと同時に啓蒙活動も繰り広げた。

リユース品のネット販売が活況となるなか、リアルな店舗でリユース品を販売してきた企業もネットを積極的に活用している。

品質評価のスキルが必要

リユース品は品質保証などが課題に(ヤフーのリユース品販売イベント)

リユース品を販売する企業が加盟する日本リユース業協会(東京・千代田)の宮崎隆専務理事は「ネットの利用で日本中から欲しいものを探すことができ、リユース市場が広がった」と評価する。一方で「リユース品は新品と違って品質保証の前提がない。手にとって確認できる店舗と異なり、ネット取引は売り手、買い手ともに品質を評価するスキルが求められる」と課題を指摘する。

こうした事情から、ネットを活用するリアルな店舗が増え、リユース品販売でもネットとリアルの融合が進む。ヤフオク!や楽天市場に出店するリアル店舗を持つ企業が目立つようになったほか、自社サイトを立ち上げてネット販売に乗り出した企業もある。

例えば中古品買い取り販売のハードオフコーポレーション。フランチャイズチェーン(FC)店の「ハードオフ」を中心に成長してきた同社は昨年10月、電子商取引(EC)サイト「ハードオフネットモール」を開設。店頭で販売している商品をサイトでも販売し、指定先に発送するほか、店舗での受け取りもできる。「リアルな店舗が『リユース品の品質を見極めるスキルをもった買い取り拠点』として再認識されるのではないか」(宮崎氏)

いつでも、どこでも情報交換できるネット。その速さと幅の広さが、リユース品の循環を支え始めている。

(企業報道部 岡田信行)

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