日産がブラジル新工場開設 新興国で稼働ラッシュ
日産自動車は15日にブラジル・リオデジャネイロ州レゼンデに新工場を開いた。同社初の南米の工場で、小型車「マーチ」などを年20万台生産する。同社は新興国への生産シフトを進めており、年内にさらに2工場を稼働させる予定。それぞれの工場を早い時期に安定操業させることが新興国事業の拡大に向けた課題だ。
レゼンデ工場は主にブラジル国内向けの車両を生産する。日産のブラジルでのシェアは約2%にとどまっているが、同日現地で記者会見したカルロス・ゴーン社長は「2016年には5%にすることを目指す」と話した。
昨年11月にはメキシコ・アグアスカリエンテス州に新工場を開いたばかり。同工場は北米向けなどの輸出拠点としても活用する。ブラジルの新工場と合わせ、日産の中南米の生産拠点が一気に動き出す。
年内には中国・大連の新工場も当初年産15万台で稼働するほか、タイでも同7万5000台の新工場を開く。14年3月期は新工場建設などが負担になって競合他社に比べて採算が悪化した。今期はゴーン社長が掲げる16年度までの中期経営計画「パワー88」の折り返し地点に当たり、これまでの積極投資の成果が求められる年になる。
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