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第一三共、インド子会社を実質売却 後発薬を大幅縮小

(更新)

第一三共はインドの後発医薬品子会社ランバクシー・ラボラトリーズを実質売却する。7日、同国最大手サン・ファーマシューティカル・インダストリーズによるランバクシーの吸収合併で合意したと発表した。2008年に約5千億円で買収したランバクシーだが品質問題で最大市場の米国に輸出できなくなっていた。実質売却で後発薬事業を大幅縮小する。日本の製薬大手の海外子会社のマネジメントの課題が改めて浮き彫りになった。

合併後のサン・ファーマの売上高は約3800億円で、世界5位の後発薬メーカーになる。合併は株式交換方式をとり、第一三共は取締役1人を派遣するが、ランバクシーに約63.4%出資していたが、サン・ファーマへの出資比率は約9%に低下する。ランバクシーを通じて手がけてきた世界での後発薬事業の拡大戦略は転換を強いられる。

国内製薬大手は00年代後半から、海外製薬企業のM&A(合併・買収)を進めてきたが、企業文化や商慣行の違いからうまく生かせていない。武田薬品工業も11年に約1兆1千億円で買収したスイスのナイコメッドなどのコスト管理を徹底できず、本体の最高執行責任者(COO)に英医薬大手出身のクリストフ・ウェバー氏を招くことにつながった。

ランバクシーはインドの工場で低コストで生産した後発薬を米国など世界で販売し成長。第一三共は後発薬事業の世界展開のため08年の買収した。

だが直後に工場の品質問題で米食品医薬品局(FDA)から主力2工場が禁輸措置を受けた。インドで生産した原薬を米国に輸出し現地で最終製品にして出荷する施策に切り替え、米国事業の継続を目指した。さらに原薬工場と他の1工場も禁輸措置対象になり、主力の米国向けビジネスモデルが機能しなくなった。

第一三共は米国での事業再開に時間がかかることなどを踏まえ、早期の解決は難しいと判断。連結対象から切り離し、問題が業績に与える影響を最小限に抑える。第一三共の後発薬事業は規模の小さい国内が中心になる。

ランバクシー買収についてサン・ファーマのディリップ・サングビ社長は同日の電話会見で「ランバクシーは東南アジアなどの新興国にも強く、サン・ファーマにとって補完性がある」と狙いを語った。

サン・ファーマは1983年創業で近年は毎年のように国内外で買収を繰り返し成長。13年3月期の売上高は約1123億ルピー(1932億円)。

米研究機関IMSインスティチュートによると、11年に2420億ドルだった世界の後発薬市場は、16年に4千億~4300億ドルに拡大すると予想される。

第一三共の株価は、7日の東京株式市場で一時、前週末比5%高となった。ランバクシーの実質売却で「リスク要因が減る」との見方が強まった。第一三共の13年4~12月期連結決算で、ランバクシー部門の経常損益は111億円の赤字だった。

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