2018年11月20日(火)

米国産牛肉の価格下落、豪州産に近づく
輸入量も増える

2010/6/4付
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米国産牛肉の輸入価格が下落し、豪州産との価格差が縮まってきた。豪州産の割安感が薄れたことで、米国産の輸入量が増加する一方、豪州産は伸び悩んでいる。2003年12月に米国でBSE(牛海綿状脳症)が発生して米国産の輸入はいったんストップし、割安な豪州産の輸入量が圧倒的に多くなったが、ここにきて輸入シェアに変化が出始めた。

牛丼などに使う米国産ショートプレート冷凍物の5月下旬の輸入価格は1キロ610円前後。3年前に比べ315円(34%)安い。同じ部位の豪州産ナーベルエンドブリスケット冷凍物は5月中旬に512円で、下落幅は37円(7%)と小さい。

06年12月に米国産と豪州産の価格差は400円以上あったが、現在は120円前後に縮小した。08年後半からの景気後退で牛肉消費が低迷し、国内の食肉卸や輸入商社は輸入牛肉の調達を手控えた。さらに、円高・ドル安で米国産牛肉の輸入価格が下落したのに対し、豪ドルは対円で上昇して豪州産牛肉の輸入価格を下支えした。

豪州産の割安感が薄れたことで米国産の輸入量は急速に回復している。米国の食肉関連企業・団体でつくる米国食肉輸出連合会(USMEF)は10年の対日輸出量を前年比45%増の10万トンと見込んでいる。

一方、豪州の食肉関連団体の豪州食肉家畜生産者事業団は10年の対日輸出量を33万トンと見込む。前年比9%減で、「牛肉の生産量の伸び悩みや、為替の影響を考慮した」(同事業団)という。

米国の猛追に危機感をもつ豪州の生産者は、日本市場のシェア維持に力を入れている。最近では日本の商社などに価格引き下げを提示する動きが出てきた。

米国牛はトウモロコシなどの穀物を与えて肥育する場合が多い。豪州牛は日本向けに穀物と牧草の両方で育てる牛もあるが、牧草による肥育が中心だ。穀物肥育では適度に霜降りの肉となるが、牧草だけで育てると赤身が多くなるという。

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