扇風機にハイテク旋風 2万円超でも品切れ続出

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2011/6/9 7:01
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SIENT(左)とグリーンファン2(右)。都内の販売店では軒並み在庫切れとなっている(東京・千代田のヨドバシカメラマルチメディアAkiba)

SIENT(左)とグリーンファン2(右)。都内の販売店では軒並み在庫切れとなっている(東京・千代田のヨドバシカメラマルチメディアAkiba)

扇風機が飛ぶように売れている。電力不足懸念を背景に節電需要が高まっているためで、東京都内の家電量販店では品切れになる機種が少なくない。高くても1万円未満というイメージが強い扇風機だが、今年は高性能モーターを搭載するなどした2万~5万円台の高級品も販売台数が大幅に増えている。

■販売台数が前年比10倍にも

「ここまで売れ行きが伸びるとは全く予想しなかった」。ヨドバシカメラマルチメディアAkiba(東京・千代田)の売り場担当者は興奮気味に話す。夏の季節家電である扇風機は例年、6月後半から7月にかけて販売が本格化するが、今年は4月中から売り上げが拡大。同店では販売台数が前年の10倍に達する日もあるという。

販売急増の原動力は、福島第1原子力発電所の事故などを背景とする電力不足だ。政府は今年夏に、東京電力と東北電力管内の企業・家庭に15%節電するよう要請。今までエアコンしか使っていなかった消費者が、節電に協力するため消費電力の少ない扇風機を併用しようと購買意欲を高めている。需要増を見越した多くの販売店が、例年より前倒しで売り場を設置したことも売り上げ拡大に結びついたようだ。

■コスト10倍以上のモーター搭載

エアマルチプライアーは羽根がない独特のデザインも人気の理由だ(ヨドバシカメラマルチメディアAkiba)

エアマルチプライアーは羽根がない独特のデザインも人気の理由だ(ヨドバシカメラマルチメディアAkiba)

販売店では数千円で買える扇風機もあるが、最近は2万円を超える高級扇風機の売れ行きが大幅に伸びている。家電ベンチャーのバルミューダ(東京都小金井市)の「グリーンファン2」は今年度の販売目標の2万台を超える見通し。東芝ホームテクノの「SIENT(サイエント)」も当初の月販計画を5割ほど上回っている。英ダイソンの「エアマルチプライア-」の販売台数は昨年の6割増という目標を達成できるペースという。

3機種に共通しているのは、今までの扇風機で一般的だったAC(交流)モーターに代わり、DC(直流)モーターを使用している点。DCモーターの価格はACモーターの10~30倍程度とみられ、その分扇風機自体の販売価格も高くなっている。

DCモーターは消費電力が低いのが特徴で、一般的な扇風機の消費電力が30~50ワット程度なのに対し、グリーンファン2やSIENTは最小風力時に3ワット、エアマルチプライアーは同5~8ワットで動く。

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