2019年1月23日(水)

この冬、お肉が安い3つの理由 前年比2割安も

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2011/12/8 7:03
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■冬到来の遅れや放射性物質への不安心理も

2つ目は天候要因だ。例年は11月を過ぎると鍋物需要に盛り上がる時期だが、気温低下の遅れから売れ行きが鈍い。「1年前に比べても1割以上も売り上げが少ない。牛肉や豚肉など食肉は鍋の必須アイテム。寒くなるのを祈るしかない」(都内のスーパー)と諦めの声も聞こえる。

3つ目は放射性物質に対する消費者の不安心理だ。7月に放射性物質セシウムで汚染された稲わらを食べた牛肉の流通問題が発生。焼き肉チェーン店の食中毒事件による需要低迷も加わった。食肉卸のミートコンパニオン(東京都立川市)の植村光一郎常務執行役員は「十分な検査と迅速な対応が遅れたため消費者からの不信を招いた」と言い切る。

また、豚肉価格の下落も放射性物質問題による風評被害の影響が大きい。「豚は稲わらを食べないにもかかわらず、原発の被災地に近いというイメージだけで敬遠された」(中堅スーパー)という。

■平年並みに戻るには時間

足元は放射性物質問題への懸念が緩和し、出荷頭数も減り始めたことで、食肉価格はわずかに上昇に転じ始めた。12月に入り寒さが本格化し始め、鍋物需要も動き始めた。とはいえ、例年に比べれば価格を押し上げる要因は乏しい。平年並みの価格帯にまで戻るには時間がかかりそうだ。

(商品部 五十嵐孝)

「価格は語る」は原則毎週木曜日に掲載します。

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