2019年9月19日(木)

魁皇が引退会見「これが本当に最後の引き際かなと」

2011/7/20付
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19日に引退を決めた大相撲の元大関魁皇は20日、年寄「浅香山」を襲名し、名古屋市内のホテルで記者会見した。一問一答は以下の通り。

――引退を決めた今の気持ちは。

「あまり実感はなく不思議な感じ。でもテレビの報道を見て本当に力士生活が終わったんだなとも感じる」

――どの段階で引退を決意したのか。

「(最後の琴欧洲戦の前日に)明日の相撲で負けるようならと師匠と話した。これまでさんざん引き際というのを逃してきて、これが本当に最後の引き際かなと思って決めた」

「場所前から記録のことを騒がれて、自分の中でも気になってしまった。そこに目標を置いてしまって、苦しんで達成した」

「そうしたら今まで以上に負けたときに悔しさがないというか、自分の相撲がとれない。前に攻めようという気持ちがあっても、体が動かない。もう無理かなと思い始めた。自分の相撲をとれないなら、もうやめようと思った」

――これまでに引退を真剣に考えたことは。

「何度かある。師匠に『もう少し相撲をとらせてください』と言ったこともある。ただ、もう後はないと思ったときに、相撲がとれる。カド番のときは、そういう気持ちが強かった。後悔しないようにと思って相撲をとってきた」

――来場所、カド番でももう一度とる気持ちはなかったか。

「周りの人には言われたが、自分の中の責任というか、これが引き際なので次の場所はないと考えた。場所が始まって3連敗の時点で(引退しようか)どうしようか悩んだが、応援してくれる人に(最多勝)記録のことを言われていたのでなんとかそこまでは頑張ろうと思った」

――現役23年振り返っての感想は。

「相撲人生としては最高だった。相撲界に入るのも迷っていたが、稽古して番付が上がっていくたびにだんだん楽しくなった。(相撲を通じて)いろいろな人と知り合って、多くの人が応援してくれた。この世界でなくては味わえないことが経験できた」

――23年間で一番充実していた時期は。

「関取に上がってから、上位を倒すことが楽しかった。思い切って相撲がとれて、強い人を投げると。三役に上がった頃くらいだと思う」

――ライバルと意識した力士は。

「常に周りの人はライバルだと思っていた。その中でも、武双山関(現藤島親方)というのは、年も近いし、負けたくないという気持ちで戦っていた。最近では千代大海。同じようにけがで苦しんだ」

――やり残したことはないか。

「もっと上(横綱)にとか、地元の九州場所で優勝したいという夢はかなわなかったが、それ以上に十分いい人生だった。悔いはない」

――横綱という地位への思いは。

「何度かチャンスがあったが、ことごとく失敗した。そこで思ったことは並大抵の精神力では上がれないということ」

――大関としての責任感もあったが。

「成績は褒められるものではなかった。ただ大関にいる以上は、稽古もしっかりやって、務めなくてはいけないなと思った」

――こだわっていた記録は。

「幕内在位記録にはこだわりがあった。90場所を超えたときに、ここまで来たら100場所までいきたいと思うようになった。(達成して)ようやくここまで来たなと思った」

――忘れられない相撲は。

「(2000年初場所の)千秋楽に武双山関に負けた相撲。あのときの悔しさがあったから、自分は大関に上がれたと思う。相撲に対する考え方も変わった」

――指導者としての夢は。

「早く自分より強くかっこいい力士を育てたい」

「自分の形をしっかり持った相撲取り、まじめに稽古する力士を育てたい。自分の相撲が取れるようにしたい」

――部屋を持ちたいという思いは。

「焦って部屋を持ってもいいことはない。いろいろしっかり勉強して、ある程度覚えたところで、自分の部屋を持てたらなと思う」

――長く続けられた支えは。

「いろいろな人が一生懸命支えてくれるのに、自分の気持ちが折れたら失礼だと思った。応援してくれる人も、勝つと自分のことのように喜んでくれてうれしかった。だからできるところまでやろうと思った」

――魁皇コールを送ったファンへの思いは。

「あそこまで応援してくれるのはなかなかないことだった。最初はビックリして、緊張もあったけど、あの中で相撲がとれるのは、どれだけ幸せなことかと思った。その中で勝っていくと、それが力になった。本当にうれしかったし、応援してくれた人に感謝しています」

――いま一番やりたいことは

「なんでしょう。少しずつやっていきたい。車も乗れなかったし、どういう格好をしたらいいのかもわからない。15でこの世界に入ったから、靴を履く習慣もない。いろいろなことが、ほかの人と比べて遅れているので、聞いていかないと恥をかく」

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