3人を水俣病認定 熊本地裁、5人の請求は棄却

2014/3/31付
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胎児期や幼少期のメチル水銀被害を訴える「水俣病被害者互助会」(熊本県水俣市)の未認定患者8人が国や熊本県、原因企業チッソに損害賠償を求めた訴訟の判決で、熊本地裁(片山昭人裁判長)は31日、3人を水俣病と認め、計1億1160万円の賠償を命じた。5人の請求は棄却した。

重症で介護が必要な男性1人に請求通り1億500万円の賠償を命令。原告弁護団によると、水俣病を巡る訴訟では過去最高額。残り2人には220万円と440万円の賠償を認めた。弁護団は約1億円の賠償が認められた男性を除く7人について控訴する方針。

水俣病の患者認定を求めた訴訟では昨年、最高裁が感覚障害だけで故人の女性を水俣病と認めた。行政で認定されなかった人を水俣病と認めた司法判断はこの最高裁判決後、今回が初めて。

片山裁判長は判決で、水俣病かどうかの検討項目の一つとして家族の水銀摂取歴や症状の程度を挙げた。賠償を認めた3人については家族に認定患者がいることや家族の症状を理由に水俣病と判断した。記者会見した原告弁護団は「差別などで患者認定申請すらできない家族もいた。家族に認定患者がいるかどうかで判断するやり方は問題だ」と批判した。

原告8人は水俣病が公式確認された1956年前後に熊本、鹿児島両県で生まれた54~61歳の男女。典型的な症状である手足の感覚障害などを訴え認定申請したが、棄却か未処分となった。

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